異世界士官候補生東京観光,外伝短編集

@hisuiyavivian

第1話日本人青年の何気ない異世界ライフ

本作品は本編、異世界士官候補生東京観光の外伝エピソードとなります。1話完結の短編になります。


異世界転生、チート、ハーレム、ロマンス、ドラマチックな話ばかりだが、現実のそれはそんなに格好良くない。

特に僕の場合は。

異世界が中世ヨーロッパ式の魔法とファンタジーの世界だって

そんなことはない。

僕の場合は異世界転生ではなくて異世界召喚といったところか

ウィラリアという名前の異世界にやってきた・

しかも転生じゃなく召喚で。

僕の名前は時雨朗太

平凡な高卒フリーターだった。

異世界に召喚された際はチートな能力を貰って勇者として異世界を満喫できれば最高だなーなんて思っていた。

でも現実は厳しかった。

ウィラリアの協商連合という組織に属することになった。

その組織はこの世界を征服しようとしている。

世界征服ではなく彼らはウィラリアの各王国にクーデターを仕掛け国家転覆を狙っているらしい。

協商連合と懇意な関係にあるゴドウィンセレーナ公

そして彼が統治するフレック公国。

フレック公国内は近代的なオフィスや最新の工場が林立していた。

時雨朗太こと僕はフレック王国の工場のマネジメントを任されることになった。

高等教育を受けていることも大きな理由である

この世界、ウィラリア人の識字率はおしなべて低い、だいたい5人に1人が字を書けない。

学校に行けるものは一握り

士官学校や高等学校に行くものなら将来エリートコースを約束されたようなものだ。

士官学校は貴族とブルジョアしか通えない代物である。

だから貴族の子弟でなければ学校には通えず

庶民は学がない。


そして僕、時雨朗太は高等教育を受けていた

しかも高校を出たばかりの18歳


フレック公国、ハリバ郊外の田園地帯では工場が続々建設。

僕はその工場の1つで働いている。


協商連合傘下の工場で工場のラインの責任者を任されている。

庶民は前述したように学がない。

高卒レベルの学力を持つものでもここでは優等生、博識、そこそこ重要なポストを任される。


勤務先の工場は外見上、先進国の最新の工場とほぼ変わらない。

白一色、ガラス張りでIDカードなどで出入りをするこおになっている。

何を作っているかは今は言えない。


「おーい、時雨さん!」

同僚が僕を呼んでいた

「なんだよ?」

「今日、お偉いさんが視察に来るんだってよ」

「そうなのか……」

「うん、だから時雨さんも一緒にご挨拶してね」

「わかったよ」

「それと、今晩は飲みに行こうぜ」

「わかったわかった」

同僚は中国から来た周経さん。

大学を卒業したが蟻族として過ごしていたそうだ。

職のない中国に見切りをつけてアフリカや南米を転々とする間に

異世界にやってきたそうだ。

周氏は僕に親切だ。


たしかに僕は現場責任者であるが

実質の現場責任者は周氏である。

僕は工場の責任者

周氏は工場内の作業員の管理をする。

そして僕の仕事は工場を効率よく回すことである。

ウィラリアの人は皆、大柄である。

男性は平均2メートル以上はあるかと思われる

アメリカ人の同僚のマシューは身長190センチほどあるが

ウィラリア人の間に入ると小柄に見える。

僕は日本人

170センチ前後

周氏も185センチ

周経

「時雨さんは小柄ですねぇ……」

時雨

「周りが大柄なだけですよ。日本では標準サイズですよ。」

ウクライナ人のトカチョフが話しかけてきた

「時雨さん、今晩飲みに行きましょう。」

「またですか?」

「良いじゃないですか、仕事終わりの一杯」

「わかりましたよ、今日はどこにいきますか?」

「いつものところです」

「そうですか。」

時雨

「周氏と行きますか?」

周経

「私は遠慮しておきますよ。明日は早番なんでね。」

トカチョフ

「残念だなぁ……」


周経はかつて僕に言っていた

周経

「トカチョフはどうも苦手でね、何となく押しつけがましいんですね。」

時雨

「そうですね。そうだと思ってました。」

周経

「時雨さんが上司なので、トカチョフさんは時雨さんにへりくだっているんですよ。」

時雨

「まぁ、トカチョフさんが僕をどう思っているのかは知りませんが。」

周経

「時雨さんの上司だからなんですよ。」

時雨

「日本だとありえないですね。

20歳程度の若者がマネージャーとしてウクライナ人の部下を持つなんて。」

周経

「ウィラリアじゃ当たり前ですからね。」

時雨

「そうみたいですね。ウィラリアは14歳で成人式のような儀式をする場所、20歳は立派な大人なんですよ。」

周経

「日本だったらあり得ないですよねぇ」

時雨

「そうですね……」

マシューは会話に割り込んできた。

「アメリカでも20歳はルーキー扱いですぜ。」

時雨

「マシューさんはアメリカ出身って聞きました。

僕もいつかアメリカに行ってみたい、できたら移住したいなって思ってます。」

マシュー

「そうか?

言っておくが今のアメリカはチャンスも自由もない国だぞ。

既得権益層が幅を利かせて徒手空拳の若者が立志出世できる国じゃない。

その点、ウィラリアは結構良い国だぞ

工業が発展途上でどんな奴でも成り上がれるチャンスに溢れている。」

周経

「そうだね、この国は産業革命前のイギリスだよ。」

時雨

「よく考えればそうですね。

協商連合だけに限ればそんな雰囲気が漂っています。」

周経

「おそらく協商連合が行うであろう、クーデターはフランス革命や独立戦争に

近い革命になるかと思われます。粛清などにはくれぐれも気を付けたほうがいいですね。」

時雨

「革命が起こって新しい政府ができても

その後はどうなるんでしょう?」

周経

「新政府が何を成すかはわかりませんが

今までより貧しい生活になることはないでしょう。

むしろ富裕層が搾取される分、貧しい人にとっては暮らしやすくなると思います。」

フレック公国をはじめウィラリアは貧富の差が激しい社会である。

農民の生活は酷いものも多い

だが協商連合はその農民を味方につけるつもりがあるらしい

「我々は民衆と歩む同志である。」

とは指導者の言葉である

「民衆に富を与え、富の独占する王侯貴族を排除するのだ。」

というスローガンである。


当然、工場労働者もまた悲惨な生活

労働者階級は貧苦にあえぐ、ウィラリア全土では当然のことだった。


異世界といえば勇者になって王様の言いつけを聴いて魔物退治して女性に囲まれ、ハーレムモテモテ状態を連想するが現実の異世界ライフはこういったことと無縁でかなり地味だ。

現実には同じ世界から来た、男性を話をして工場のマネジメントをして、夜になると真っ暗になるので

家路を急いで家に帰って寝るだけ

異世界ライフは案外つまらないものであった。

時々、同じ世界から来た同僚と酒場で愚痴り合う程度。

パソコンやゲームなどの機器はなぜかわからないけどある。

夜酒場にて時雨は周経に異世界チートについて語り合う。


こんばんはハリバの古びた酒場で周経さんと語り合う。

明日は休みだ。といっても娯楽の少ないウィラリア、することなんてほぼない。


時雨

「やっぱり異世界にチート能力でもあれば違ったんでしょうけどね。」

周経

「確かにねぇ、日本人が召喚されたらチート能力を手に入れるのがテンプレじゃないですか。」

時雨

「異世界召喚ならまだしも、異世界転生は無理ですけどね。」

周経

「時雨さん、お酒弱いんですからほどほどにしないとダメですよ。」

時雨

「わかっていますよ。」


周経

「それにしてもウィラリアの政治体制、良くありませんね。」

時雨

「どうしてですか?」

周経

「王様は絶対君主ですが、貴族は好き勝手します。」

時雨

「最近、バース王国所属の士官学校候補生が頻繁に東京に入り浸ってトラブルを起こしているって噂を聞きます。」

周経

「ええ、ウィラリアの大半の王国、帝国は王様が絶対君主制度だけど

貴族の特権がとにかく多すぎるんですよね。」

時雨

「士官学校候補生が協商連合の有志を捕縛した時はウィラリア全土上げて祝賀ムード。あの出来事にはカチンと来ましたね。」

周経

「バース王国ってウィラリアの中でも特に腐った政治体制の国ですよ。」

時雨

「士官学校候補生や軍部のスパイが競争連合のスクープをどれだけ報告しても何もしない動かない連中ですよ。」

周経

「そうなんですよ。」

時雨

「本当に腐っていますね。労働者の賃金がたったの月に10ローグほどですよ。」

周経

「10ローグですか?少ないですね。」

時雨

「そうですねえ、日本だったら8000円程度かな?

1日12時間労働……

日本の低賃金の労働者からしたら驚きでしょう。」

周経

「協商連合傘下の企業や会社なら20ローグほどの賃金なのに。」

時雨

「やはり貴族は搾取するのが本懐ということですかね。」

周経

「貴族たちは自分の財産を保護するための行動なんでしょうね。」

時雨

「貴族が平民に対して圧政を敷いていることはわかっているんですけど

ウィラリアの経済が豊かになるには貴族を無くすべきですね。」

周経

「その通りですけど、それは難しい問題ですね。」

時雨

「そうですね……。」

周経

「僕の給料は月に120ローグで時雨さんはだいたい100ローグでしょ。」

時雨

「そうですねぇ、日本のフリーターよりも安月給ですが」

マシュー

「この前、逮捕されたゴメス一派は本当に屑でしたよね。」

周経

「無学貧困の出、奴ばかりで結成された協商連合の捨て駒ですからね。」

マシュー

「本当に碌でもない連中でした。」

時雨

「僕の故郷、東京を破壊して盗賊を利用して暗殺をしかけたり、東京のハイテク製品やお土産をウィラリアで相場の数倍以上で売ったりして本当に競争連合の恥ですよ。」


周経

「ハイテクの飛び級ってご存でしょうか?」

時雨

「ハイテク飛び級、なんですか?」

周経

「途上国は電話は普及しませんでしたが携帯は普及しています。

もう一つ、新幹線などの高速列車も敷かれていませんがLCCの空路は充実しています。」

時雨

「つまりネット環境で例えたらパソコンやADSLのケーブルなどは普及しなかったけど

wi-fiやスマホは普及したってこと?」

周経

「そういうことですね。

ウィラリアの場合、鉄道や飛行機などは発達しませんでしたが、通信やネット関係は発達しています。」

周経

「ウィラリアもまた同じで彼らの一部はスマホを閲覧しています。

交通手段はこちら以上に発展しているのだろうか転送装置などが充実しています。」

時雨

「ああ、ウィラリアの転送装置ね

僕にも使わせてもらえるようになりましたよ

便利なもんです。異世界召喚以外に異世界転送ゲートなるものがありますからね。」

周経

「転送ゲートはウィラリア中を瞬時に移動できます。

料金は法外ですが彼らは基本的に飛行機や高速鉄道といったたぐいのものを必要としていません。」


時雨

「ああ、そういうことでしたか、彼らは移動手段を選ばないんですね。」

周経

「それはあくまでも長距離の移動に限り、中距離や短距離の移動は船や馬車がメインです。」

時雨

「もっと異世界ゲート、転送ゲートを設置しないんだろう。」

周経

「高価で維持費が高いがため大都市や王都や帝都のみ設置しているのが現状です。」

時雨

「なるほどなぁ……周径さんはどっから来たのですか。」

周経

「私は香港から来ました。香港にも異世界ゲートが存在します。

知っている限り地球で異世界ゲートがある場所は香港、東京、シンガポール、NY、ベルリン

まだあると思いますが地球側の異世界ゲートもどうやら首都や大都市の設置されているようですね。」

時雨

「深圳にもゲートがあるのですか?」

「周経さんは以前、中国飛び出して世界中廻った末にこちらに来たとおっしゃっていましたね。」

周経

「そうなんですよ

私、大学を卒業した後、世界中を転々としていた後に中国に帰国、そこで異世界ゲートの存在を知りこちらにやってきました。」

時雨

「僕みたいに無理矢理呼び出されたわけではなかったのですね?」

周経

「そうです。私は望んでこの世界に来ました。

時雨さんは違うみたいですね。」

時雨

「そうですよねぇ。中国人の多くはウィラリアに進んで移住したがる人が多いみたいですね。」

周径

「そうなんです。

時雨さん、いや日本人がウィラリアにどれぐらいいるのかご存知ですか?」

周径は話をはぐらかした。

時雨

「ええと確か日本人は1万人ぐらいいるって聞いた記憶があります。

フレック公国だけでも500人ほど永住しているって聞きますからね。

バース王国は最も多く4000人の日本人が移住していると聞きます。」

周経

「多く見積もっていますね。

だいたいウィラリア全体で800人ほどの日本人が暮らしています。

特にフレック公国は多く500人ほどが暮れしています。」


時雨

「少子高齢化や借金問題、停滞する日本経済

日本も生きづらい社会ですからね。

もし僕なんかが日本にしがみついていたら今頃、下っ端フリーターかニートですよ。」

周経

「僕たちの工場は今、バスケットボールやドッジボールなどのスポーツ用品を作っていますよね。

実はこれらの商品って地球に輸出されていたってご存じですか?」

時雨

「そうだったんですね

じゃあこのウィラリアの商品って地球に輸出していたのですね。」

周経

「ええ、ウィラリアの商品は日本を中心に海外にも輸出されていました。

おかげでフレック公国は財政が潤いさらに傘下の協商連合も経済力を付けてきています。」

時雨

「そうですか……」

時雨

「日本って今どうなっているんですかね?」

周経

「さぁ……?

中国経済が停滞していることは華僑仲間から聞きましたが、日本がどうなっているかは中国人である

僕にはわかりません。

中国経済停滞の理由の一つを述べると過剰な不動産投資が一つ」

時雨

「あそこの不動産投資はヤバそうですね。」

周経

「もう一つが世界の工場だった中国も高賃金になったこと。

中国にあった製造拠点がどこに移転したかはご存じですか?」

時雨

「……いえ?

知りません。」

周経

「ウィラリアですよ。」

時雨

「……」

周経

「ウィラリアの産業が急速に発達しているから、中国に合った工場が閉鎖して

こちらに工場を移転させているのです。」

時雨

「……そうか、それで中国は停滞しているわけか。」

周経

「はい、中国経済を支えていた工場はすべてウィラリアに移っています。

工場で使われていた技術がそっくりそのままウィラリアに移転

ウィラリア自体の化学力や産業が急速発展しています。」

周経

「安い人件費ゆえに中国や欧米や日本の企業の工場や企業が次々と移転しています。

中国の人件費が高騰してウィラリアの工場を移転した。

このことについて憤慨している国々があることを御存じですか?」

ここまでくると博士号を取得した周経と高卒フリーターの自分の教養差を思い知らされコンプレックスを感じる・

時雨はそう思った。

時雨

「……わかりませんね。」

周経

「フィリピンやインドネシアですよ。

中国が徐々に人件費高騰しいずれ工場をどこかに移転することを彼らは知っていた。

次に移転する場所は自分たちの国であると考えていたほどです。

でも実際は違った、突然、我々に異世界ウィラリアと言う世界が現れた。

そこは中世末期ほどの社会。」

周経

「中世末期レベルの文明水準の世界ということは貨幣経済もまた未熟

後進国レベル以下と考えたほうがいいでしょう。

さらにウィラリアに行くには異世界ゲートを活用すれば世界の主要都市に容易にアクセス可能。」

時雨

「……」

周経

「そしてウィラリアでは労働基準監督署や安全管理の義務がない、

つまり労働条件の劣悪さも加味するとフィリピンやインドネシアに移転予定の工場は

あっという間にウィラリアに移ってしまったのですよ。」

時雨

「……そうだったんですね。

たしかに彼らの労働時間は12時間と長いし賃金も僕たちに比べれば雀の涙」



日本ではフレック公国の工場で作られたバスケットボールやドッジボールさらにライターなどが徐々に売られている。

ウィラリアの製品は地球各地に輸出されている。

当然、簡単な性具も製造。

これは日本で売られていた。

時雨はウィラリアの製品が日本に出回り

その利益の一部が彼の手に流れることに

若干の罪悪感を感じていたのである。

時雨

「僕の実家も最近、ウィラリアの製品が増えているって言っていましたよ。」

周経

「それはそうでしょうね、地球でもウィラリア産の製品は増えてきてますよ。

自転車やスクーターなども作られてきていますよ。」

時雨

「……それは知らなかったです。」

周経

「最近になってウィラリア産の家電が徐々に地球で売られているようです。」

時雨

「それは本当なんですか!?」

周経

「ええ、本当です。」

時雨

「…………」

周経

「今、メイドインウィラリアで目立つのはアダルトグッズですね。」

時雨

「……そうですね……」

周経

「黄道社もまた本の印刷をこちらに任せるプロジェクトを企画していると聞きました。」

時雨

「黄道社って少年雑誌で有名な会社ですよね。」

周経

「ヒーインってアパレルメーカーもまた国際社会の抗議を恐れ、こちらに生産拠点を徐々に移しつつあります。」

時雨

「…………そうなんですか……

地球にもウィラリアの製品がじわじわ出回ってきているんですね。」

周経

「そうです、tamってe-コマースで売られている製品も最近ウィラリア製が増えていますね。」

時雨

「なるほどだからtamの商品は9割引きの商品が目立つんだ。

それにしても最近、ここら辺も水や空気が汚れていますね。」

周経

「最近、化学工場の排気ガスが問題になっていますからね。」

時雨

「……確かに……

ウィラリアでも産業革命が起こっているので化学物質の排出が問題になっているのは確かです。」

周経

「最近では中国の大気汚染と変わらないと思っています。」

時雨

「……そうですか。

僕、ここに来る前までは異世界ってチートして勇者や冒険者になって女子パーティーと一緒に魔物退治して王侯貴族にちやほやされてキラキラライフを堪能できるって思い込んでいましたからね。

でも実際は工場の一管理職で、日々の生活も同じことの繰り返し、大気汚染やら生産拠点の移転の話、政治問題ばかり、前の世界にいたときとほぼ変わらないなって思ってます。」

周経

「それって戦争がかっこいいと思っているのと変わりませんよ。

戦争なんてかっこいいものではありません、名誉の戦士をするものなんて一握り、激戦地で獅子奮迅の活躍する者もまた一握りですし、大半の兵隊なんて工兵、輸送兵として軍隊を支えています。

戦闘も常にしているわけでもなく待機と準備の毎日です。

軍記物が戦争と軍人を格好良く描いているだけで実際の軍人も兵隊もかっこいいことはしていません。

それと同じで異世界転生ノベルもまた異世界転生者を格好良く描いているのに過ぎないのです。

実際のそれは地味なものです。」

時雨

「……確かに……そうですね……

でもこれだけは言えます。しがないフリーターの僕でしたがここでは管理職としていろいろ仕事任されてあちらよりかは充実感みたいなものを感じます。」

周経

「まぁそういうわけで、僕らはウィラリアの産業発展に貢献します。」

時雨

「…………そうですね……」

二人はウイスキーの入ったグラスを片手にウィラリアの産業発展に貢献することを誓い合った。

転移、転生はさておき異世界に移住した日本人の生活は意外と地味なものである。








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