お題:チキン セントエルモの火 ペン回し
「セントエルモの火っちゅうのを聞いたことはあるかの?」
「セント…聖人?」
「うむ。守護聖人である聖エルモに由来する現象で、悪天候時に船のマスト先端などが発光するという現象じゃ。儂の主が担当する裁判で、恐らくはそのセントエルモの火を港湾と誤認したことによる衝突事故があるんじゃが、奴が中々そのことに気が付かんくての。」
なんて賢い猫ちゃん何だろう。普通に人間よりも脳みそでかいんじゃないのかな?解剖してみたい気もするけど、こんなにかわいいんだから研究所に突き出したりは絶対にしない。
「儂は主の夕食のチキンをマストに見立て、骨の部分の頂上に立ってそのことを伝えようとしたのじゃ。そうすると奴は何と言ったと思う?」
「うーん、なんだろう。」
「《食べ物で遊ぶな》じゃと。こんなに一生懸命にやっておるのに遊ぶじゃと?朴念仁にもほどがあろう!奴にはもう当分会いたくないのじゃ!」
そう言いながら、出したせんべいを頬張って、天はその場にあったボールペンをくるくる回しながら頬を膨らませる。かわいい。
「ふーん……。」
その話を聞きながら、私はこれからどうするかを思慮していた。
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