第7話不穏な黒い雲

草津から視線を外して名乗った美那は、複雑な思いで、ザワザワと胸騒ぎのする草津正一を意識して会話の未来がどうなるのか不安一杯だったから両手を握り締め息が止まりそうなくらいに緊張し切っていた。


「そうなん美那ちゃんか・・・。美那ちゃんは何歳なん?俺は47歳やけど。」


「そっ・・・、そうながで・・・すか?」


47歳には見えない、見た目で判断出来るような人の年齢は複雑やきね。

 機内のモニターを観ていた。


酸素マスクの説明が流れていた。


 酸素マスクを使用しなければならない状況に陥ったら怖すぎる。


 美那の胸中に不穏な黒い雲が横切っていた。

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