第6話 知らない事だらけ。
俺達は、各配属先を告知されたのち、最初の1ヶ月は最低限の知識や戦闘能力を付けるための訓練を受けることになった。
「やぁクソガキども。俺はベンゼルだ!」
エンジンさんは、俺らのために人事部教育係からベンゼルさんといういかにも経歴を積んでるであろうおじさんを寄越してくれた。
「お前らにはこれから地獄へ招待してやろう!」
その言葉から始まったトレーニングは、地獄以上のものであったが、得るものは多かった。
まず、知識においては、言葉、経済や人の精神を掌握する方法などなど役に立つ?ものがメインで行われた。
次に、戦闘訓練だがこれが凄かった。
全人類が10歳になるとスキルというものを得るらしい。そして、それを確認するには鑑定を持つものへ依頼して確認してもらうしかないらしい。併せて、スキルの他に基礎能力として魔術が使えるらしくこれもスキル同様鑑定でしか確認出来ないみたいだ。
なお、スキルや魔術を、持つ上で個数上限などなく、更には努力をいくらしても才能のない魔術、スキルは使えないようだ。
そこで、アーリマン会お抱えの鑑定持ちに確認して貰ったところ、
カイ 男 18歳
基礎能力:魔術(炎、水、闇)
スキル:先見の明、剣術適正上昇、魔術適正上昇
であった。(残りのメンバーは後で載せます。)
ちなみに、剣術と魔術の適正上昇は、そこそこ珍しいらしいが、先見の明ってやつは鑑定持ちの人曰く初めてみたと言われた。
さてさて早くも1ヶ月のうちの2週間が経ってしまった。
既に、知識は座学にて履修を終えた。
残りの期間は、ひたすらに戦闘訓練である。
「おい!カイ組みさせろ!」
「いいよ!ゴオラ!」
ゴオラもそこそこいいスキルを持ってたみたいだが、、、
「なんでだよ!何時になったらカイに勝てるんだよ!」
「ふふふ。鍛錬不足では?」
「くっそー!カグルド訓練すっぞ!」
「…。」
2人は、離れていった。
「おい!ガキ!俺とやろうぜ」
ベンゼルさんから初めてのお誘いだ!(変な意味じゃないよ?)
「お願いします!」
「じゃあ剣と魔術なしの素手のみだ!いくぞ!」
いきなり走ってきて間合いを詰めてきた。
避けようと後ろへ下がると更に間合いを詰めてきた。その瞬間、ベンゼルさんの手が俺の首を掴んだ。俺は首を掴まれたと同時に足をベンゼルさんの首に巻き付け湿あげようとしたが、ベンゼルさんによって俺の背中は地面へ思いっきし叩き付けられた。痛みで足を首から離してしまった隙にベンゼルさんに俺の腕の骨を折られた。
「ガァァァァ」
「うるせいぞ!ボケえ。そんなの後で治してもらえ」
俺が腕を折られ痛がってるのを、みんなが驚き口を開けて見ていた。
「いいかクソガキども!ヤクザ組織にいる以上痛みにも慣れておかねーと話にならんぞ?それと心もな。さあ訓練再開だ!」
強烈すぎる実技演習を受けたあとからは時間があっという間に過ぎた。
そして、訓練は1ヶ月もあと2日で終わりという所まで来ていた。
そんな朝だった。人生で一生悪れることの無い朝を迎えたのは。
「やあクソガキども!おはよう」
「おはようございます!」
「てめーらには、今日と明日は訓練ではなく試験を受けてもらう。おい!準備しろ」
そう言ってベンゼルさんはベンゼルさんの部活らしき人たちに準備させた。
そして、目の前に用意されたのは椅子に裸の状態で縛られた人達が8人と拷問器具。
「よし!試験内容言うから1度で聞けよ!これからてめーらには、この中からそれぞれ1人選んで貰う。そんでまずそいつを拷問して気絶させろ。その後皮を剥げ、最後に頭、腕、足を切り落としたのち、臓器を全て取り出して並べろ!以上を今日と明日までやれ!いいな?」
誰1人言葉も出ない。
それは、そうさ。人を殺したことはあっても、拷問なんてしたこともないし、皮を剥いだこともない。
「よしそれでは、質問がねーなら早くどいつにするか決めて試験始めよーぜ!」
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