第7話 俺ニート、非日常の始まりが来る
きらきらと光る青空、光り輝く太陽に照らされて、俺は目が覚めた。
ニートの起きる時間はやや遅い。大体朝10時に目が覚める。
深夜に見たいライブ配信などがあれば、なお遅れる。
(さてと……今日もパソコンやるか)
日中親は家にいないので、俺一人の時間。
今日もいつも通りにパソコンをする……はずだった。
ガサ……ゴソ……
(……!)
誰もいないはずなのに、下から物音が聞こえる。
親は仕事に出かけている。ということは……
’(不法侵入!?)
俺はまたしても、朝に急展開を迎えることになった。
昨日親からの1週間以内に働け手紙を読んだ驚いたばっかりなのに。
このまま部屋にいようかとも思ったが、
ニートの使命を思い出した。ニートの別名は自宅警備員なのだ。
俺が家を守らないでどうする!俺は恐る恐る部屋を出て、1階に降りることにした。
息を殺しゆっくりと下へと降りていく。
ガサ……ゴソ……
どうやら音はキッチンから鳴っているようだ。
調理器具でも盗むつもりか?
俺はキッチンに向かってゆっくりと近づき、ついにドアの前にたどり着いた!
(ふぅ……)
一息ついて、意を決してドアを開けた!
「そこにいるのは誰だ!」
恐怖心をかき消す勢いで、俺は声を張った。
「あっ!おはようございます。今朝食作ってますので少し待っててくださいね♪」
「朝食はありがたいんですけど、これっておかしくないですか?」
「……?」
「なんでアリスさん、ここにいるんですか?まだFPSゲームみたいなのやらないですよね?」
俺は疑問をそのままアリスに聞いた。
「ハローニートに訪れる前に、ホームページを見たと思うんです。快適に過ごすニートの様子とかをですね」
「はい、それは俺も見ましたけど……」
「その快適に過ごすっていうのの一つに、私達リバーサル社が一日3食の食事を提供するっていうサービスがあるんです」
「そんな話、ハローニートの事務所では聞いてないんですが……」
「ホームページになら書いてあったと思いますよ?」
「……ちょっと見てみます」
あのときトップページしか見てなかったから、別のページを見ていなかった。
もう1度あのホームページを開いてみてみると、
確かにリバーサル社が提供するサービスの一覧が書いてあった。
リバーサル社が提供するサービスは以下の5つ
・1日3食の食事を提供する(食費は全てリバーサル社が負担する)
・病気などが原因で倒れた場合は、応急処置と病院への連絡を行う
・利用者と話をしたり、趣味を肯定したりして良好な関係を築き上げる
・勝利する度に、利用者にポイントを支給する
・利用者が行きたい場所への送迎をする(ガソリン代は全てリバーサル社が負担する)
「すごい!至れり尽くせりじゃないですか!」
やはり広告やホームページに書いてあった内容に偽りはなかった。
まさに快適なニート生活そのものだった。
「そりゃあこれから重要なゲームをしてもらうわけですし、当然ですよ!」
「これだけ尽くされたら、頑張らないといけないですね」
「はい!よろしくお願いします。あと朝食できました」
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