第2話 俺ニート、ハローニートでゲームの話を聞く
「まあ簡単に言うと、あるゲームに参加してもらうんです」
「どんなゲームですか?」
「簡単いえば、FPSゲームですかね!それに勝ち続けると快適なニートになっていくんです!」
(FPSゲームか)
「ちなみにゲームは得意ですか?」
「まあそこそこ得意な感じです」
ちなみに俺はFPSゲームはよくやっている。APAXが特にお気に入りだ。
「あっでも気を付けてください!もしも負けたら……」
「負けたら?」
「それは秘密です」
「なんか怖いですね。それ」
「大丈夫です!勝てるようにサポートしますので!」
負けたらどうなるのだろうか?
もしかして強制地下労働なんかされたり……
「あっ、ちなみに料金とかはかかるのですか?もし本当にサポートしてもらえるのでしたら、ただというわけにはいきませんよね?」
「いいえ、あなたからお金を頂くことはありませんよ」
「えっ!?」
「無料です。いや正確には有料ですが、あなたが支払う物ではありません」
「どういうことですか?」
「それはそのときが来たらわかると思います。でもあなたがお金を用意する必要はない、これだけは事実です」
有料だけどお金を支払う必要がない、これが妙に引っ掛かるが、
ひとまずお金の心配はなさそうだ。
「それでどうでしょう?契約しますか?」
「ちょっと心の準備が……」
まあ大抵の人は、これだけの話を聞いて即決することはできないよな。
「わかりました。では今話したことをまとめた資料を渡しますので、ご自宅でゆっくり考えてみてください。もし契約するとなった場合は、明日までにまたここに来てください。もし来られない場合は契約しないという扱いになりますので」
「わかりました」
俺は資料を持ち帰り、帰宅することになった。
(…………)
脳内を駆け巡る今日の話。
聞いた話だけで考えるなら、俺にとってメリットしかないだろう。
だが負けたらどうなるのか?その点だけがどうしても気になって仕方がない。
この手のパターンは、負けたら一生強制労働でこき使われるっていうのがオチだろう。
仮にそうならとても恐ろしい……今まで働きたくなくてニートをやっていたのに、
一生強制労働とか気が狂いそうだ。
俺はふらっと外に出ることにした。
心地よい風が吹く夜。
きれいな星空が広がっている中、俺はゆっくりと目をつぶって考えた。
(…………)
このまま普通にニートをするのか?
それとも、更なる高みを目指して頑張るのか?
(…………)
結局結論を出すことができず、そのまま家に帰っていつも通り過ごして寝た。
(明日考えればいいか……)
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