俺の先輩出撃
前書き
考えていた林間学校二日目が、書きたい内容がどうあがいてもちょっと?だいぶ?青年よりな18禁な内容になりそうだった為、前話【呼び方】のラストを変更しました。
あの続きを待ってくださっている方には申し訳ありませんが、今後も読んでいただけると幸いです。
一応データは残っているので、どこかのタイミングで投稿出来たら嬉しいです。
今話は時系列的には林間学校後です。
* * * *
俺のバイト先には大学生の先輩がいる。
セミロングの金髪を揺らしながら俺をいつも子馬鹿にし、からかってくる先輩。
関西弁が特徴的で、ゲームのセンス抜群な彼女は、俺のバイト先【快闊クラブ】の人気店員だった。
* * * *
「へぇー、ヤクザの過激化ねぇ・・・」
俺はバイトの休憩時間に控室でネットニュースを閲覧していた。
部活をする気がなかった俺は高校入学とほとんど同時にこのネットカフェ【快闊クラブ】に雇ってもらった。
特に休憩時間にする事もなかった俺は最近無意識の様に開いていたネットニュースの画面でヤクザ関連の記事を見ていた。
【東西ヤクザの過激化!全面戦争待ったなしか!?】
東西のヤクザねぇ・・・
青龍会以外のヤクザってまだいるのか?
最近また他県のヤクザ組織を吸収した見たいだし、もう日本で青龍会と戦争を起こすヤクザ組織なんて自殺行為なんじゃないのかな?
こんど楓に聞いてみよう・・・・
頬杖を突きスマホの画面を眺めていると控室の扉が開いた。
「おっはー!姫先輩がきたでー!!」
扉から勢いよく俺しかいない控室に入って来た女性は開口一番大声でいつもの様に俺に挨拶をした。
「お、おはようございます・・・金本先輩」
「おっす!後輩君!」
俺に向かい再度挨拶をしてくれた先輩は被っていたキャップ帽子を脱ぎ、帽子の中からはセミロングの金髪が姿を現した。
この人が、俺を普段からスマブラでボコボコにしてくる、俺と夢のバイト先の先輩【
「ん?どないしたん?ウチの髪の毛に何か着いとる?」
「あっ!いえ、そういう訳じゃ・・・・」
無意識に先輩の髪を見ていた俺は言及されると誤魔化す様に視線を下に、先輩の手元に・・・・あっ!
「それ・・・また乱獲してきたんすか?」
「そやそや、ほい!これ食べや」
先輩の手元にはビニール袋があり、中には大量のお菓子が入っていた。
袋の中から一本のチョコスティック菓子を取り出し、俺に突き出してきた。
「先輩、またあのゲームセンターの店長泣かしたんすか?」
「えへへへ、褒めんといてーな」
「褒めてないですよ!」
ゲームが上手い人は、クレーンゲームも上手いのか?
誰か情報を持っていたら教えてくれ・・・
この人は近場のゲームセンターで景品を全て一撃で獲得し消えていく為、店側から【金色の悪魔】と言う異名を付けられる程にクレーンゲームの腕が達人級だった。
いつもの様に乱獲し、お菓子を俺にくれる。
正直俺の部屋には先輩が嫌いな辛いお菓子が大量にある・・・・
嫌いなら取らなきゃ良いのに・・・・まぁ俺は辛いお菓子は好きだけど・・・
「それで金本先輩は今日インなんすか?」
「こらっ!金本先輩は止めぇ言うたやろ?」
今日のシフト表には先輩の名前はなかったはず。
そう考え質問をした時、先輩は俺のデコを指ではじいた。
「後輩君はウチの事名前で呼ぶの嫌?」
「い、嫌って訳じゃ・・・」
急な上目遣いでそんな事言われると・・・・
俺の反応を見るや否や先輩の口角が上がった・・・
「アハハハ、何照れとんねん!」
「後輩君顔真っ赤やん!」
「ぐっ・・・・また・・・・」
「ホンマおもろいわ、後輩君をイジル為にバイト先に寄った甲斐あったわ」
そう言う事か・・・
この人は本当に毎度毎度!
「俺を馬鹿にするのもいい加減にー」
「ほんじゃ、さいなら!あっ、後輩君また夜ゲームしよな!!」
俺が怒りをぶつけようとした瞬間、これまたいつもの様に、逃げる様にバイト先から自宅に走って帰って行った。
俺のその日のバイトは数分のイライラと共に終わりを告げた。
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