第二十一話 Perspective 7/7

僕が最後に聞いたのは、『P』のささやくような、でも力強い、そんな声だった。

それから、目の前に巨大な炎が出現した。


「え……あ……」

その目の前の現実が、僕にとってはあまりにも酷だった。

『P』と『W』。2人は、不死鳥の炎に包まれたのだ。まるで抱擁されるみたいに、2人は不死鳥に抱きしめられた。


不死鳥は悠然と翼を大きく広げ、雄々しい声で一声、鳴いた。


そして、光に包まれて消えていった。

跡形もなく。



「──あ……あぁ……!」

僕はそれから、声を上げて泣いた。

静かな駅に、僕の声だけが響き渡る。

僕は、さらに大声で泣き続けた。

手を握り、歯を食いしばり、涙が枯れ果てるまで、思い切り泣いた。



やがて不死鳥は消え、光が、導かれるように天へと昇っていった。

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