第22話 命のコピーを、消費
セカイは最新のゲーム作成ツールをベースに構築されている。
そして、セカイ内で展開されている独自のMMOコンテンツも多い。プレイできるゲームのジャンルも様々だった、極めて反射力を要するもの、深い知識を試されるもの、咄嗟の選択を迫られるもの、仲間同士のつながりを消費するもの、と多岐に渡る。
そのゲームの中に、デスゲームがある。プレイヤーは、ゲームマスターが用意した課題をこなし、プレイヤー同士で、あるいは、ひとりで生き残りをかけてプレイする、クリアプレイヤーは敗北となり、ゲームから降ろされる。
デスゲーム自体を、セカイのユーザが開催することが出来た。参加しないユーザが観覧可能である場合もあった。
仮想空間内で行われるため、ゲーム中に参加ユーザが絶命しても、アカウントが消されることはなかった。それは、デスゲームに限らず、同じだった。安全に命のコピーを消費して、遊べる。
人気は常にあった。常にセカイのどこかでは、誰かが用意した新しいデスゲームが開催されている状況だった。参加者、主催者、観覧者は質にばらつきがあった。中には、高名なデスゲームマスター、有名なゲームもある。開催する側のメリットは、望めば参加費の支払いを求めることが出来る、それに人気が有名にもなれる。人気になれば、観覧者らか観覧料がとれるなどがあった。
問題はあった。誰でも開催できるため、あえて誰もクリアできないデスゲームが開催されることもしばしばだった。そのうえで、誰が生き残るか、裏で賭け事にも使われた。
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