第15話 センスの問題
大学時代にデザイン史をすこし齧っていた故か、いまでもデザインの話題は好きです。高校は工芸高校にいたもので、印刷のざっくりした知識や美的感覚を創作に生かすことも増えました。
多摩美術大学のオンライン講座で、学んだ内容をすこし披露してみましょうか。デザインには誤解があると言います。それは何でしょうか。
ひとつは絵の上手い下手とセンスは関係がないということです。美術の評価がデザインを左右するわけではないんです。
どうしてかと言えばセンスがいい人はたくさんのインプットと経験を持っていると言えるからですね。よく天才的なデザイナーが啓示を受けてノートに図表を書きだす、そういうのはステレオタイプだと言えます。センスは生まれながらのものではなく後天的に学習ができます。それはデザインには見方があり、デザインを読み解く訓練や生活に意識を持って行くことでセンスが磨かれるということでもあるのです。
こういうデザインの話は工芸という分野と根を同じくするので、同じ理念を共有できます。デザインにはインプットと経験がいります。小説も似たアナロジーで考えることがあります。もちろん小説家も絶対的な天才がいますが、彼らも膨大なインプットと経験を作品に対して費やしていることを忘れてはならないのです。
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