第4話 美少女様の裏側(白尾 side)

私こと白尾 咲希しらお さきには、とある秘密がある。



それは、白尾家を含めた限られた一族にだけ現れる、とある特殊な体質のことだ。

その体質は、主に身体に現れる。


私たち白尾家の場合は、生まれた時から普通の人間とは違い、特徴的な猫の耳と尻尾を持って生まれるのだ。


そんな他の人とは違う私には、今現在、とても気になる人がいる。


同じクラスの猫見 奏多ねこみ かなたとゆう女の子だ。


実は私と奏多は昔、1度だけ会ったことがあるのだが、奏多はすっかり忘れているようだった。

それに関しては少しショックだったけれど、奏多が忘れても、私は未だに「あの時」の恩を覚えている。

その1度だけ会った時に、奏多は私を助けてくれたのだ。


それ以降は会うことはなかったけれど、私は生まれ持った体質の中の1つである、普通の人よりも発達した嗅覚で、しっかり恩人の匂いを覚えていた。

そのお陰で、高校で奏多を見つけた瞬間、あの時に私を助けてくれた恩人だと、すぐに気付くことができた。


もちろん私はとても喜んで、すぐに話しかけようとした。………でも、無理だった。



高校までの私は、昔のとあるトラウマの影響で人と話す事をとにかく避け、常に1人で過ごしていた………つまり。




(ど、どうやって話しかければ良いの…?!)



私、白尾 咲希はコミュ障だった。






そんなコミュ障の私が話しかけるのに苦戦している間にも、変わらず時は過ぎて言って…




─────────────




(良いなぁ…)



気付けば高校に入学してから、既に1ヶ月が経ってしまった…未だに恩人である猫見に話しかける事ができない私は、その対象である猫見に視線を送ることしかできないでいた。


そして、その視線の先では…



─────────


「…それはわかってるよぉ…だから、今日はこんなのを持ってきました!」スチャッ


「は?、ちょっと私の頭に何つけた?!」


「猫耳カチューシャだよ〜♪よし、これなら…ヾ(`ω´ヾ)ナデナデナデナデナデ」


「わっ、ちょっ?!//」


──────────



…私と同じクラスメイトである白鳥 美優しらとり みゆさんが、私が話しかけたくても話しかけられない猫見に、なんと頭を撫でられていた…。


未だに一言も話しかけられていない私は、猫見と美優のやり取りを見ている事しかできない、その結果…


(私も撫でられたいよー!!猫耳が良いなら、カチューシャなんかじゃなくて本物が付いてるのに!!私も撫でてよー!!!美優さんだけズルいよー!!!)


咲希は脳内で、自分の欲求と嫉妬心を爆発させていた。


未だに1回も話しかけられていない私に、こんな感情を抱く資格はないと、咲希も自分でわかってはいる。

でも、猫見に頭を撫でてもらっている(?)美優さんに対しての嫉妬心と、自分も猫見に撫でて欲しいとゆう欲求が湧いてくるのは仕方ないのだ………。


(あ〜…私も撫でて欲しいよぉ…ほんと、どうすれば話しかけられるのかな…)


そんな視線を送ることしかできない私は、どうすれば猫見に話しかけられるのかを考えながら、学校生活を過ごした。



そんな事を考えていた私は、その数日後にその願いが叶えられる事など、知る由もなかった…。



あっ、猫見さんが居眠りして怒られた。可愛い。




✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -

もしも読んでくれた人がいるなら…


初心者の初執筆なので、言葉の違和感や誤字などがあるかもしれません…もし見つければ遠慮なく指摘していただけると助かります!


リアル&初執筆で更新頻度も不定期ですが、できる限り頑張ります


[作者コメント]

1回2話分更新したんですけど、流石に1話1話が短すぎない…?ってなったので、合体させて再投稿しました。


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