第16話 僕は又懲りもしないで苛めに遭う(3)

 だからいくら張繍さんか飴を貰おうと、僕の心は痛んで苦しくなる。


 それでも彼等の僕を侮る罵声と高笑いは止まらない。


「仲頴~、死ね~! 死んでしまえ~!」

「仲頴~、お前~! デブデブして気持ち悪いのだよ~!」

「少しはダイエットしろ~! 仲頴~! 成人病で早死にしても知らねぇぞ~!」


 僕の身を本気で案じている訳でもない癖に、他人の容姿を貶すな! 特にお前等三人には言われたくない!


 僕は毎日こんな事を不満に思いつつ、今日も三馬鹿トリオに自身の身体を踏み、蹴られ、サンドバッグ状態……。


 だから僕の口から『痛い』、『辛い』、『助けて』の言葉はとうとう出なくなり。


「うっ」、

「いっ」、

「あっ」、

「うっ、うっ」


僕の口から悲痛な声しか漏れなくなっても。こいつらは僕の巨躯を踏みつけ、蹴る事を辞めないのと。

 僕に学校売店でパンを購入してきてくれと嘆願してきた。

 我が校の李儒女王様は、僕の悲惨な様子を涼しい顔……。冷淡な目で見詰め、時より微笑むから。

僕はマジでムカついて仕方がない。


 だから前世で魔王だったと僕は双子の女神様から教えて頂いたから。

僕の苛められている様子を見てみぬ振りをして、シカトを決め込んでいるクラスの奴等共々、殺してやりたいくらい憎くて仕方がないのだ。



 ◇◇◇






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