第12話 今日も何故か第二の関所が……(3)
すると走る僕の背に向けて、張繡さん以外のヤンキー姉ちゃん達が自身の可愛い口を開け──。
「あっ! 張繡が買ってもらうならば、うちもパンを買って~」
「あっ! 私も」
「上田~、うちらにもちゃんと買ってよね~」
張繡さんに学校の売店で売っているパンを購入してプレゼントするのならば自分達にもプレゼントしろと僕にねだるから。
「うん、今度沢山お小遣いがある時にね~」
僕は走りながらだけれど、彼女達に手を振りながら
僕の教室内には、この学園の女王様……。生徒会長様が僕の帰りを、首を長くして待っていると思う。
だから僕は第一関門──関所を突破して、自身の教室前へと辿り着けば。
僕は慌てて自身の教室の扉へと手を当て『ガラリ』と勢いよく教室の扉を開ける。
「リちゃん帰ったよ~。待たせてごめんね~」
僕は自身が着衣をしているピチピチの紺色した詰襟学生服の上下に張繡さん達ヤンキー姉ちゃん達の上履きの足跡を多々つけたままの状態で嬉しそうに我が学園の女王様へと只今帰還をしましたと告げた。
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