第8話 双子の女神様の面影(3)

 まあ、できているからね。


 張繡さん達ヤンキー少女達の顔色の方が変化を始めだす。


「クソ歯痒い!」

「早く泣けよー! 上田―!」

「今日は何で上田~! 泣かないのさ~?」

「仲穎~、あんた~、アーシの事が嫌いなのかい~!?」


 まあ、最後には、このストーカー染みたヤンキー少女……。張繡さんの口から僕の理解が不可能な言葉漏れ。


「アーシはもう辞めた~!」と。

「アーシは、今日はもう仲穎を虐めるのは辞めた~、飽きた~」


 いつまで経っても僕が涙を流しつつ張繡さんに許しを乞うてこないから、サドで女王様気質の張繡さんは面白くないので、彼女の口から呆れ声音で自身の仲間達へと虐め行為を辞めたと告げた。




「えっ! もう辞めるの、張繍~?」

「うちはもう少し上田の大きなお尻を蹴り、ストレス発散──サッパリしたかったのに……」

「ああ、うちもだよ。もっと上田のデブデブした身体を踏み蹴りしたかったのに残念、無念……」

「ああ、私も何か物足りないよ、張繡……」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る