わたしというもの

何だかわけもわからぬまま生きてきた。

予想以上に、けっこう生きてる。


わたしは、人っぽいモノです。

生命エネルギーを燃やして生きてるわけではありません。

とうの昔に燃え尽きた、燃えかすだけの体です。

それで、いつ尽きるとも知れない、

バッテリーの切れかけた電池を担ぎ、

ただただ人っぽく、生き長らえてます。


人ほどに強くはなく、もろすぎてどうしょうもなく、

いつ壊れてしまうか、消滅してしまうかと、

おびえながら日々を送る毎日です。


いっそ海にとびこんでみたり、地面に激突してみたりして、

おびえる日々に終止符を打てばいいのかも。


少しでも人の真似事をして、人っぽく。

人っぽく一人の部屋で悩みます。

布団に入って悩みます。


人っぽいなぁ……

人っぽいけど、人っぽいだけで、

男でもなく、女でもないような、


いったい、何だよお前?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る