ずっと心の奥でうずくまっていた僕に、夜明けを告げて
宇塩徒古
第1話 凱歌
春を告げ、美しく鳴り、燃える。
全て必要だった。
あの緊張も、感動も、嬉しさも、熟考も、喜びも、決断も。
悲しさや、嫌悪、涙でさえ。
何一つ、欠けていたらきっと今はないんだろう。
そう思いたい、そう思うことが原動力なのだから。
吹雪の中、助けてくれとさまよう君に。
暗闇の中、海辺のベンチでうずくまる君に。
大丈夫だと。
俺が君を助けるから、もう全て大丈夫なのだと、抱きしめられるように。
そうしてようやく、大きな一歩を踏み出した時。
ほら、やっぱり。俺の中にずっといたんだよ。
視線やリスク、未来のために、うずくまっていた僕が。
自信を持って死ぬために。
俺が僕であると、僕が君であって、君が俺であると言うために。
俺が君を助けるために。
君の人生に意味を持たせるために。
ありがとうございます。それでは。
ずっと心の奥でうずくまっていた僕に、夜明けを告げて 宇塩徒古 @buffa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
I'm bad liar./宇塩徒古
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
a新作/Unknown
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます