認知症により浮彫りになった祖母の深い愛を知るラストシーンに、もらい泣き

「思い出の中で生きている」キヨ。認知症が進むキヨがいるのは、最愛の孫娘・芽衣の幼少時代だった。一方、大好きな祖母の変わりゆく姿を受け入れられない芽衣。「きっと、キヨさんは芽衣ちゃんの小さい頃が一番幸せだったのよ」という介護士の言葉に胸を痛める。ある日、キヨが失踪。思い出の「あじさいの迷路」で、キヨを見つける。あじさいのもう一つの花言葉は「家族の結びつき」。思春期に迷った芽衣も、「あじさいの迷路」をぬける。期せずして認知症によって浮彫りになった祖母の愛。家族の絆が強く結ばれるラストシーンに泣かされる。

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アジサイの迷路