第7話 デジタル整理
香織はバスルームと寝室の片付けを終え、達成感に浸りながらソファに座り込んだ。しかし、次の挑戦が彼女を待っていた。「次はデジタルの整理ね」と香織は自分に言い聞かせながら、スマホを手に取った。
スマホの画面を開くと、未読のメールや通知が溢れていた。「これ、全部読むの?」と頭を抱えながら、彼女は一つ一つの通知を確認し始めた。
まずは、長い間無視してきたニュースアプリの通知を削除することにした。「このニュース、もう時効だよね」と独り言を言いながら、未読のニュースを次々に削除していく。
次に、使わなくなったアプリの整理に取り掛かった。香織は、使ったこともない健康管理アプリや、一度も開かないゲームアプリを見つける。「このアプリ、いつ入れたんだっけ?」と首をかしげながら、不要なアプリを次々にアンインストールしていった。
ふと、香織はカメラロールを開いてみた。そこには数千枚の写真が保存されていた。彼女は一枚一枚の写真を見ながら、「これは美味しかったランチ…これは、楽しかった旅行…」と、懐かしい思い出に浸る。
しかし、次第に「この写真、もう見返すことないな」と感じる写真も出てきた。「思い出は心の中に残るから、写真は厳選しよう」と決心し、不要な写真を削除することにした。
スマホの整理が一段落すると、香織はパソコンに向かうことにした。パソコンのデスクトップには、ファイルやフォルダが散乱しており、まるで電子のゴミ屋敷のようだった。
「まずはデスクトップから片付けよう」と香織はファイルを一つ一つ確認し始めた。必要なファイルはきちんとフォルダに整理し、不要なものは削除する。
古いドキュメントやダウンロードフォルダに保存された不必要なファイルを見つけるたびに、「こんなファイル、もういらないよね」と笑いながら削除していく。
パソコンの整理を進めるうちに、香織はどんどん軽くなる気持ちを感じた。デジタルの整理もまた、物理的な整理と同じように心を軽くする効果があることに気づいた。
香織は最後に、クラウドストレージの整理に取り掛かった。保存されたファイルや写真を確認しながら、「本当に必要なものだけを残す」と決心し、不要なファイルを削除していく。
デジタルの整理が終わった時、香織は大きな達成感を感じた。「これでデジタルもすっきりしたわ。まるで新しいデバイスを手に入れたみたい」と満足げに微笑む。
その時、再びスマホが鳴り、涼介からのメッセージが届いた。
「香織、デジタルの整理も終わったの?すごいね!次は何をする予定?」
香織は少し考えてから返信した。「うん、次はリビングの小物を整理しようと思ってるの。まだまだやることはたくさんあるけど、少しずつ前進してるよ。」
涼介からの返信はすぐに返ってきた。「それはいいね。焦らずに少しずつ進めていけば大丈夫だよ。頑張って!」
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