専業主婦

わたし、ずっと専業主婦に憧れていたの。

だって、素敵じゃない。

一軒家に、丁寧な言葉遣いの子供、収入がしっかりしている旦那さん。

全部わたしの理想だったの。

一軒家は手に入れた。

丁寧な言葉遣いの子供も手に入れた。

収入がしっかりしている旦那さんだけ、手に入らなかった。

本当ならわたし、今頃今日の子供のおやつを作っているはずだったの。

今日はプリンアラモードの気分。

さくらんぼを乗せて、食べる時に子供とクリームをたっぷり絞るの。

なんでわたしがこんなところで働いて、あいつが家でダラダラしているの。

小説家なんて、売れなければただのニート。

昔は多少売れていた。

わたしも彼の文章に惚れた。

でも、今の彼はそんな価値なんてない。

あー、

わたしの人生、失敗したな。

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私の書きたいものを書かせてくれ。 骨身 @kotumigaikotu00

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