第7話 おまじない

「くあぁ」


「なんだ眠いのか?」


「うん」


私は昨日、優弥に内緒で夜更かしをしていまい、寝不足なのだ。


「どうせ夜更かしでもしたんだろ、膝枕してやるから寝とけ」


「うん」


やっぱり夜更かししてたのバレたか…。


とりあえず優弥のお膝で寝ることにした。


やっぱり優弥の体温は落ち着くなぁ…。


「分かってんだ、お前は寝るのがェんだろ」


「優弥にはお見通しだね」


「だから、寝れるようにおまじないかけてやるよ」


と彼は私の額にキスをした。


「これってまた遊園地行こうねって約束の時にもしたよね?」


「こういう意味だってあんだよ」


「そうなんだ」


大雑把だなぁ。


でもなんか寝れる気がする。


優弥には敵わないや。


「おやすみ」


「嗚呼、おやすみ、実衣」


この言葉を聞いて私は夢の世界へと入っていった。



「今は現実世界のことなんて忘れちまえよ」


そう優弥は実衣が眠ったあと呟いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る