第6話 あったかい
「朝だぞ」
安心できる暖かさに包まれながら目を覚ます。
「⁉︎」
目を開けて一気に眠気が飛ぶ。
だって私は優弥の腕の中にいたのだ。
あ、そうだった!昨日の夜悪夢見て一緒に寝てもらったんだった!
昨日は気にしなかったけど、優弥は男性なのだ。
そう考えるとより顔の火照りが強くなる。
「真っ赤な顔だなァ」
ククッと優弥は笑う。
すごく恥ずい…。
赤面を普通に戻せるようにコントロールできたらいいのに!
ああ、クールダウンしないと…。
顔が赤いままだと恥ずいもん!
「とにかく朝メシ食べんぞ」
「う、うん」
私は朝ごはん中も赤い顔のまま話すのも気まずかった。
きっと気まずいのは私だけだろうけど。
「なあ」
「へぁっ!ど、どうしたの⁉︎」
突然優弥は口を開いた。
「辛かったら、俺を頼れよ」
やっぱり優弥は優しいな。
なんだか…あったかい。
そして私は
「うん」
と心からの笑顔で答えた。
優弥といると自然に笑える気がする。
きっと心が暖かくるからだろう。
なんだかこの暖かさが懐かしく感じる。
前に優弥みたいに優しくしてくれる人がいた気がする。
『俺がそばにいる』
思い出そうとしても顔にモヤがかかって思い出せない。
「どうした?」
「ううん、なんでもないよ」
「そうか?」
あの人はまだどこかにいるのかな。
また会えたらいいな。
To Be Continued
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