第11話 その槍の名はグレニート

ユーリの開発方法はこの世界ではそれまで考えられない事であった


まず、小型の槍を作る、大型の槍と違って1日で完成する

それを投げてみて上手くいくかどうかを調べる


時には1日に4本の槍を付くってテストしている時もあった


ドギーも呆れる

「まったく、お前は将来はトリスタンのドワーフ工科大学にでも行った方が良いかもな?」

「なんですか?その学校は?」

「学園都市トリスタンにあるドワーフが作った大学だ、最も、もうドワーフの技術から遠く離れた事をしているが」

「面白そうですね?」

「ああ、今は空を飛ぶ船を作ってたりする」

「飛空艇?」

「ああ、そうだ、最近、注目されてる乗り物だが、甥もそこに行ってるが、、、

変わった奴だ、いろんな意味で」

「合ってみたいですね」

「時期に合うことになるだろうって」

「?」


そして1ヶ月も過ぎたあたり、テストした小型の槍の一つがユーリの

思う通りの性能を出したのだ


それを元に本来の大きさの槍を作る


が、ドギーはそれを見て驚く


「サイズが大人用だな?」

「はい、それも考えてました」

「扱えるのか?」

「ちゃんとミニチュアでは上手くいきました」

「ほう」


大型の槍の鍛錬は時間がかかった、しかし、先に大量のミニチュアを作る事で

ユーリはスムーズに大型の槍の製作も行う事が出来た


さらに1ヶ月後、ユーリはドギーに槍を見せる

「これは、素晴らしい槍だな、正規の竜騎士が使うような物だ」

「はい、これからテストを行います、親方も見てください」


ユーリはその槍を持つ


ドギーは驚く

『あの槍は大人用の槍、相当、重いはずだ?』


そして外に出る


300m離れた木には小さな的が吊るされていた

「おい、あんな距離まで投げられるのか?」

「僕の力だけでは無理です、でもこの槍の能力なら」


そういうやユーリは槍を投げる


木からぶら下げた的は不安定に動く


だが、槍は加速を付けて、的に向かってまっすぐと飛んでいった


槍は的を粉砕して木に突き刺さった


「やった、成功です!!」

「なんて事だ、その槍は神格級の能力を持っているぞ!!」

「えっ?そうなのですか?」

「ああ、お前はとんでもない物を作ったな、、、」


「でも、まだまだ作るつもりです、、、」


「呆れたな、まあ良い、お前に私が教える事はもう無いだろう、手向けだ

あの槍に名前をつけてやろう」

「ありがとうございます」


ドギーは暫し考えて言う

「グレニートというのはどうだ?、この地では御影石という意味でもあるが魔を払うという石とも言われる」

槍を持って来たユーリはその名前を言う

「グレニート、いい名前ですね、気に入りました、これからこの槍をグレニート マーク1と言います」


ドギーは呆れたような顔をして言う

「マーク1という事はこれからも改良を続けるという事か?」

「もちろんです」


「まったく、お前は竜騎士になるのか、とんでもない武器職人になるのか

それとも、それを超えた存在になるかもしれないな、、、」


ユーリが持つグレニートは薄っすらと光った

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