第9話 机を切るナイフ

一ヶ月もした頃だろうか、ユーリは1本のナイフを完成させドギーに見せた


「ほう、初めてにしては出来が良すぎるな」

「ありがとうございます」

「さて、切れ味はどうかな?」


ドギーは木で出来た机の上に置いた紙をそのナイフですっと切ってみる


ガターン!!


大きな音をして机が崩れた


ドギーは驚く

「な、なんてナイフだ?木の机を切断するとは、、、ユーリよ、どうやって作ったんだ?」

「えっ、作る時に切れるようにと魂を込めて作ったんですが」

「驚いた、これは、マジックアイテムじゃな、、、」

「マジックアイテム?あの不思議が力が備わってる武器とか装飾品とか?」

「そうだ、初めて作った武器がマジックアイテムとは面白い」


ドギーはユーリを別の部屋に案内した

そこにはちょっとした書斎だった、古今東西の武器や防具について書かれた書物、

幾つかの槍や剣、変わった形の武器、防具も置いてあった


「凄い、図書館、博物館みたいですね、、、」

「ああ、私の秘密の部屋だ、お前はここに入って何でも見ても良い」


ユーリは目を輝かせてその様々な武器や書物を見る


「良いのですかドギーさん?」

「これからは親方と呼べ、お前は俺の正式な弟子だ」

「ちょっとまってください、僕は竜騎士になるという夢が!?」


ドギーは少し間を置いて言い出した


「クラウゼも言っていたが、お前はちょっと変わった所が多い、前世の記憶があるとか、龍の飛行術も既にマスターしてるという、お前さんの槍を自分で槍を作ってみたいというのも、何かの因縁があるのかもしれない」


「確かに前世の記憶があります、そして、何か違う物を作らないとという感じもします」


「そういう事だ、もう、私の工房の道具は好きに使っても良い、その答えを見つけると良い」


ユーリはふと1冊の本が気になった

『4大神級槍の解析』


何か運命のような物を感じてその本を手に取る

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