教えてアガシタ様リターンズその6

アガシタ:棒とナスなくなったぁッ!!


レイム:いきなりなんなんです、アガシタ様?


アガシタ:うちの会社業績不振で今年の冬はとうとう棒とナスなくなったぁッ!!


ライム:なっ!? じゃぁこの冬どうやって超えるんですかッ!?


アガシタ:やばいやばいとは思っていたけど、とうとう業績不振で今年の棒とナスなくなってしまった…… マジかよおい(# ゚Д゚)


レイム:なんかアガシタ様の業界ひどいですね?


アガシタ:設備関連の業界はどこもかしこもダメだ。隣の赤い国の景気が悪いんで設備発注が全くない! みんなメンテか古い機械を延命する方向で新規受注が全くない! どうなっているんだよ!!


ライム:そんなことより、ただでさえ少ないボーナスが無くなっちゃうって、どうやって年を越えろと!? 私のバイトだって103万円の壁ギリギリですよ、今年!!


アガシタ:こればかりは僕が頑張ってもどうこう出来んしな。かといって今更転職は困難を極めるしなぁ。今のところ安定収入のおかげで家のローン返済も何とか続けられているけどな。


ライム:でもこれじゃぁ福袋も買えないじゃないですか!


レイム:ほんと大変ですねぇ、アガシタ様のところ。


アガシタ:余裕だなそこの独身貴族!


レイム:僕は今年もばっちり棒とナス出るらしいので、年末年始旅行に行ってきますね~


アガシタ:き、貴様ぁ~


ライム:どうしよう、年末年始の予定狂っちゃういますよぉ。


アガシタ:くっ、今月は固定資産税も来るし、いい加減に僕のHPは「0」だよ!!


ライム:はぁ~、こうなったらアガシタ様の秘蔵のプラモデルをヤフってメルってオフりましょう!!


アガシタ:だぁーっ! それはやめてよして!!


ライム:じゃぁどうするってんですか!?


アガシタ:とりあえず出張の手当は温存して、この前に聞いたのローンの借り換えを決行して……


ライム:それでも足りませんよ?


アガシタ:あとは、短期バイトにでも……


ライム:アガシタ様いつにそんな時間がるんですか? 最近は出張ばかりだというのに!!


アガシタ:年末で設備が動かなくなったとたんメンテ依頼だしな。古い機体はいまだにウィンドウズ95で動いているし、いい加減更新してほしいよな。


レイム:95!? マジですか、それ??


アガシタ:工作機器で中小零細は動かなくなるまで設備を使うんだよ、際限なくな。問題は修理依頼されてもパーツがない、組まれているプログラムが何だかわからない、何とかだましだまし使ってもすでに互換性がないという恐ろしい事態になってるんだよ! しかもプラント制御なんかは止められないので稼働しながら修理してくれとか、狂っていやがる!!!!


ライム:ほんと、日本ってどうなっているのですか?


アガシタ:大手さんは入れ替え予算とか潤沢に予算があるけど、さすがに24年下半期の修正が入った。おかげで入れ替えじゃなくてメンテだメンテ!


レイム:なんだかなぁ~。それでいっつも駆けずり回っているんですね?


アガシタ:おかげで冬の祭典売り子の手伝い頼まれたのも泣く泣くお断りしたんだよ! 今年こそは忘年会参加したかったのに!!


レイム:アガシタ様のお知り合いって毎回受かってますからねぇ~。中堅どこになりつつあるんですか?


アガシタ:あのサークルは固定客いるからな。大手サークルや中堅にはまだ届かないが、そこそこ頑張っているのでな。最近はショートストーリーの依頼が来ている。間に合わない余白の面白雑学とかな。


ライム:それじゃぁ原稿料が!?


アガシタ:あるかぼけぇ! あるのはそのサークルの同人誌だ。あと欲しいのを代理で確保してくれるネットワークだけだ!


レイム:あ、僕ケモミミのお願いします♪


アガシタ:貴様ぁ! お前が代わりに売り子行ってこい!


レイム:あ、僕年末年始旅行なんで。


アガシタ:くそうっ! お前なんか旅行先でひどい目に合えばいいんだ!!


ライム:こうなったら一か八か宝くじで!


アガシタ:あれほど金をドブに捨てているものはないぞ? あれって隕石が人間に当たる確率より低いらしいからな。


レイム:そこまで!?


アガシタ:あれだったら競輪か競馬の方がまだチャンスがあるわい。


ライム:アガシタ様賭け事弱いからなぁ。


アガシタ:うるさい、しかし何とかしなければ……


ライム:とりあえずアガシタ様のお小遣い減らしますね。


アガシタ:がはっ!! 今これ以上減らされたら何もできなくなる……


ライム:物価も上がっていて食品も上がりっぱなしなんですから、節約する場所もうないですよ?


アガシタ:ううぅ、とりあえず旧キットを処分するか…… 


ライム:はぁ~福袋諦めますか……


レイム:なんか暗いですね~。じゃぁ忘年会の費用は僕が持ちますよ?


アガシタ:マジかッ!?


ライム:ほんとっ!?


レイム:まぁ、いつもお世話になってますからねぇ~。晩御飯とかも食べさせてもらってますし。


アガシタ:よし! さっそく予約だ!


ライム:じゃぁ、食べ放題、飲み放題で!!


レイム:ここぞとばかりに…… まぁいいですけど。


アガシタ&ライム:うっシャァーっ!!


レイム:なんだかなぁ。あ、そう言えばこのお話ってこの後どうなるんです? なんか世界的に大混乱してるみたいですが??


アガシタ:ひゃっはぁー、久しぶりに肉が食えるぞ!!


ライム:飲みまくっても大丈夫なんて、ボトルで注文よ!!


レイム:……だめだこりゃ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る