25日目①

朝早くから街の魔法道具店に来ていた。


「シャルさん、大罪スキルってしていますか?」


「大罪...昔一度会ったことがある。」


「本当ですか!?どこで会ったか教えて貰っても良いですか?」


「あ奴らには会わないほうがいい」


「その人に会えれば、私が元の国に変える方法が見つかるかもしれないんです。お願いします」


「...はぁ...マーズガルトから東の街【オズバル】と言う国であ奴に会った。名前はグリード。国を裏から操っておる。」


「ありがとう!実際に行って見ます!」


「殺されない様にな」


---


マーズガルドから東の街へ


半日かかってオズバルに着いた。


眷属召喚!

働き蟻100匹

兵隊蟻20匹

ミニ蟻50匹


召喚した。


また街の下に巣を作る。


ミニ蟻には街の探索を先にしていてもらう。


ミニ蟻の共有視野で街の中を見ると、工業が発展している様だ。


地面も鉄板になっていて地面が掘れない。


ミニ蟻には人通りが少ない場所を探してもらい、そこに魔法陣を作成する。


巣をある程度拡張し終わった。


女王蟻を召喚!この街でもよろしくね女王。


---


「女王様!こちらに気づいたら人間が居ます。視野見てください!」


ミニ蟻の共有視野で状況を確認すると身の前に、フードを深く被った男が居る。


「おいおい、街に何で魔物あるんだ?なぁ?そこの蟻さんよ」


完全にミニ蟻に気づいてる。


突然共有視野が途切れ、激しい頭痛に襲われた。


あの、男...踏み潰しやがった...許さない!


潰された場所へ急ぐ。


---


潰された場所に着いた。男はどこにも居ない。


ミニ蟻...ごめんね...ありがとう...


「待っててよかった〜。お前が親玉か?どう見ても人間だが、魔物の雰囲気あるな〜。ん〜か弱そうだな〜」


「お前が私の仲間を殺したのか?」


「仲間?あぁー、蟻だろ?踏み潰して何が悪いんだ?」


ダメだ。話にならない。


「何睨んでいるだ?あ?魔物のお嬢ちゃんよー、お前みたいな奴がこの街にいちゃいけねーのよ!」


「だから何?」


「だから殺すんだよ!おら!!」


単純な殴りなはずなのに風圧が凄い。だけど、このくらいのスピードなら全然交わせる。


「ミニ蟻の仇!腕の一本は貰うぞ!風斬!!」


腕だけで弾かれた。


「イライラする!!そんな小さい事なんざ気にすんじゃねーよ!」


奴のスピードが上がっている?


「電光石火!からの土操作!マッドバレット!」


「おらおら!!」


さっきから素手で魔法を弾いている。

粘着糸からの雷槍


全く効いてない...


「そんなもんかよ!もっとこいや!」


「ユニークスキル炎竜」


「おいおい...何だよその姿は...」


人の姿に竜の鱗、竜の翼が生えた姿。そして体に炎を纏う。


まるで竜王みたいだ。


「そんな姿があるなら最初から出しやがれ!行くぜ!」


「炎竜のアイアンクロー」


「グワァァァァァアア!俺の腕が!」


後ろに弾け飛び、腕は千切れ飛んだ。


「死にたくない!許してくれ!俺はこの街のシステムを担っているだ!俺が死んだら大変な事になるぞ!」


「知らない。お前は道端の蟻を潰しただろ?」


「それは、魔物のオーラがあったからで...街を守るのに大切なことで...」


「お前達は蟻を一度は踏んだことあるだろ。魔物とか関係なしに。許さねぇよ?」


蟻になってわかる。小さくても必死に生きている蟻達のことを。だけど、人はただ道を歩くだけで蟻に意識はなく踏み潰す。


今の私は蟻の女王だ。蟻の為に何だってやってやる。


「俺を殺すと、彼の方が動くぞ!きっとお前も殺される!」


「知ったことか。地獄で悔い改めな」

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