21日目

ミニ蟻の視野共有で巣を見ると、新しい蟻達が生まれた様だ。眷属召喚で召喚した蟻よりは小柄で小さい様だ。


卵も増えている...もう増やさないで欲しいとも思ったが、天からの授かり物だ...


「あ!」


街の外で待たせている蟻達の事をすっかり忘れていた。


急いで蟻達の元へ。


---


「ごめんね、ずっと待たせて...」


村に戻るのは明日の朝出発になりそうだ。

仮拠点を作る事にしよう。


どの様な構造にしようか...


「そうだ!」


前から考えていた、街の下の巣を作ろう!


メインの出入り口は街の外に。

街へのアクセスは各場所にそれぞれに作ろう。


そうと決まれば働き蟻を召喚する。


とりあえず、働き蟻を100匹、兵隊蟻を15匹。


作業は単純。


巣を作るグループとご飯を集まるグループに別れた。


今回は巣作りを手伝う事にした。

土操作と岩操作で穴を広げて行く。


とにかく真っ直ぐ。街の下まで掘り進める。


---


かなり掘ったと思う。

途中透明な壁があったが普通に破った。何か封印されていたらどうしようとも思ったが、気にせず穴を掘った。


一度地面から顔を出してみる。


お?


どこかの路地裏に出た。


「ここは...??」


路地裏を少し探索すると、西門近くの商店街だと言うことがわかった。


とりあえず穴はそのままに、岩で入り口を塞いでおく。


次はダンジョンに向けて穴を掘る。


---


そろそろかな?あれ...


掘り進めていると通路に繋がった。


ここは?倉庫?


周りを見て回ると剣や防具、金品がたくさんあった。


勝手にもらって行ってはダメだよな...


どこの倉庫なのか探ると扉が一つしかない。


重い足の扉だなぁ...

扉の先は階段があった。人に気づかれない様に登っていく。


あれ、まあ見覚えのある通路...ここってダンジョンの入口?


という事は、隠し通路!?

ダンジョンに行き放題じゃん!しかも倉庫じゃなくて回収されていない隠しお宝ってこと!?


凄い!


急いで全てを魔法バックの中にしまう。


ここに、いつか人が攻め込んできた時の対応として兵隊蟻を10匹配置しておく。


これじゃあ、蟻が足りなくなるよな...


隠し部屋の近くに女王蟻を召喚する。MPが枯渇し始めたが、後の巣の発展を任せた。


人には危害を与えず、バレずに発展する様に命令を出した。


真っ直ぐ通路を掘っただけで夕方近くになっていた。急いで魔法道具店へ向かう。


---


「すいません!遅れました!」


「大丈夫じゃ。今ワシも終わったところじゃよ」


そう言うと目の前のテーブルに大量のバッグが置かれている。


「あのー、頼んでいたバックは...?」


「目の前にあるじゃろ。ほれ持ってけ」


「こんなにですか!?」


目の前には30個を超えそうなほどの、バックが置かれている。


「これでも少ない方じゃ。お主にお金を払わないとダメなくらいじゃよ」


「そうなんでね...ありがたく頂きますね」


魔法道具店を後にし街の巣へと戻った。


---


バッグを受け取りに行っている間に、巣が拡張され出入り口が大量に増えている。


ついてこいと言わんばかりに「ギィ」と言っている。ついていくと私の部屋と召喚した女王の部屋があった。


今日はここで休めそうだ


ご飯が運ばれてくる。いつも通り、いろんな生き物の動物性タンパク質だ。


美味しいんだけどなぁ...やっぱまりそろそろ白米が食べたいね...


体力、MPが回復したのを確認し今日は休む事にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る