19日目

いつの間にか寝てた。


食事を摂ってから移動の最終準備を始める。


第二女王の部屋に行くとさらに卵が増えている。

卵の管理が大変なんだろう、働き蟻も卵のお世話をしている。


早めに魔法バッグを手に入れないと...


女王以外は変わらず遠征に行ったり、訓練したり、自身の専門分野で活躍してくれている。


さ、行くか!


街に向けて出発する。


歩いて行くのも良いが、前々から思っていたことをしてみる。


人化は普段の蟻の姿よりだいぶ小さくなる。人化することによって、蟻の背中に股がって移動することが出来るのだ。


さっそく移動する。


村の北側を真っ直ぐ進む。


以外と蟻の背中も快適だ。今後の遠征はこれかなぁ。


2時間ほど移動すると森を抜け、草原が広がっていた。


見渡すと見たことの無い動物が多い気がする。


ネズミのような生き物やキリンよりも首の長い生き物、生きた植物などもいる。


生態系が違うのだろう。


---


蟻の上で寝てしまった。気づくと昼過ぎになっていた。


一旦止まり昼食にしよう。


近くの動物を狩って食事にすることにした。


ポツンと立っているダチョウの様な鳥がいた。

足が以上に発達している。


「ムキムキ過ぎてキモい...」


蟻達が少し近付いただけで鳥はこちらに気づいた。


爆発音の様な音が鳴った瞬間に鳥が目の前から消え、蟻たちの背後に立っている。


「危ない!風斬!」


鳥が振り上げた足に向けて攻撃したが、


「消えた...?」


スピードが早い。目で追えない。


1匹の蟻が雷系魔法で攻撃するも当たっていない。


「ギィ...ギィ...」


その蟻が唸り始め、雷操作で自身に流し始めた。体がバチバチとスパークし始め...


その瞬間。


電光石火の如くスピードで動き攻撃した。


鳥にダメージは全くない様子だが、始めて攻撃が当たっている。


「なるほど!魔法にはそんな使い方があるんだ!私も!」


体に集中し雷操作を使用する。全身に電流を流すイメージ...


技名どうしよう...


安直だけど...


「電光石火!」


鳥の背後に移動したつもりが、雷の流しすぎで一瞬で遠くまで移動してしまった。


「なかなか、調整が難しいなぁ...」


鳥は負けじとそのスピードに着いてこようと追って攻撃してくる。


「鳥さんもう少しで慣れるからね」


電光石火やる事10回ほど...


何となくコツは掴んだ。


「そろそろご飯になってもらうよ!」


鳥と見つめ合い、タイミングを探る。


「ここだ!」


一瞬で背後を取り風斬で首を落とす。


「わ!」


首が落ちても鳥は後ろ回し蹴りをしてくる。が、空を切った。


「ニワトリも頭落としてもしばらくは走り回るって言うし、そういう事なんだろうなぁ...」


さっそく鳥を解体して食べる。


食後また走る。


ピコン


【身体魔力伝導効率アップLv1】


を入手。


---


夕方前には街に着くことが出来た。


街の外で蟻達は待って居てもらう。1人で街の中を探索することにした。


「すっごぉ...」


村よりも大きい建物が立ち並んでいる。

ぶらぶら歩いても、目的のお店が全く見当たらない。


今日はもう遅いから念話で1晩待機と伝え、宿で休む事にした。

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