15日目②

森に戻ろうと村の西門を抜けると


「そこのお嬢さん待ちな」


門兵が近寄ってきた。


「なんでしょうか?」


「森には行かない方がいい。近頃恐ろしい魔物が大量に発生しているって噂だ。国の騎士様が直々に対応してくださっているそうだ。安全になるまでは村の東にある草原に行くといい。」


「と、言われましても...薬草は森の方があるのでは無いですか?」


「確かに薬草は森にたくさんある。今の森はビギナーが行くには危険すぎる。やめときな」


「ご忠告ありがとうございます。私なら大丈夫ですので」


「...そこまで言うのならもう止めはしないが...死んでも知らんぞ?」


森へと進んでいく。


巣のある方へ歩みを進めると兵隊蟻たちが集まってきた。


「兵隊達お待たせ。いきなりだけど、この草知らない?」


薬草の絵を見せると兵隊蟻が歩みを進める。


---


「これは...」


兵隊蟻に案内された場所には薬草が大量に生えていた。群生地ってやつだろう。


「よし取るぞー!皆んなは周りを見張っていてね」


数十分とたたず気づいたら100個ほど集められた。

目標は10個だけど、もう少し取って行こうかな?


---


「んー...どうやって持っていこう...」


何個とったか数えられないほど集めた。手に持ちきれない...どうやって持って行こう...巣に袋の代わりになる様ななものが無かっただろうか?


「みんな少し薬草を見張っていて?私少し物をとりに行ってくるね?」


薬草が傷まない様に走っていく。


---


保管室に何か無かっただろうか...


「これはー...」


あの竜騎士とか言う人が持っていたカバンだろうか?小さいだウェストポーチだ。


「何か入ってるかな?」


手を入れてみると、思ったより中が広い。魔法のバックの様だ。


よし急いで戻らないと。


---


走って薬草を取りに戻り、薬草をバックの中に詰め込む。ウェストポーチなのにありえない量の薬草をしまうことができた。


村に戻った。蟻達はまた近くの森で隠れてていてもらう。


「お嬢さん無事でよかったよ。成果はあったか?」


「門番さんご心配ありがとうございます。成果はバッチリでしたよ!」


「魔物には出くわさなかったか?」


「魔物かどうかは分かりませんが、動物ならちらほらいました。襲われなかったので大丈夫です」


「そうか、次は本当に無理をしないでくれよ?俺が受付嬢さんに怒られるんだからな...」


「気をつけますね」


「さ、急いで報告にいきな」


「ありがとうございます!」


---


「ミハルさん!何で森へ行ったのですか!」


「えっと...薬草と言えば森かなと...」


「それはそうですが...今の森はとても危険なんです!無事だったからいいものの、危ないことはしないでくださいね?」


「門番さんにも同じ事を言われました」


エリナさんは凄く呆れた顔をしている。よほど変なことをしたのだろうか。


「それで、成果はありましたか?」


ウェストポーチから薬草を出していく。50個を超えたあたりで


「ちょっと待ってください!どれだけとってきたんですか!?」


「えっとー...あとこれの5倍くらいですかね?」


「はー...。別室を準備しますでお待ち下さい」


案内待ちをしていると、周りの冒険者が小言を言っているのが聞こえる。


「魔法バック何て持ってやがるよ。」

「どっかのお貴族様だろ。」

「1週間以内に死ぬに一票」


などといい様に言っている。


良いおっさんが若者を応援できないのかね。まったく。


「ミハルさん準備ができました。こちらへどうぞ。」


---


「それでは今回お持ちになった薬草を出してもらっても良いですか?」


「少し待ってくださいね...」


よいしょよいしょとテーブルに全て出していく。


「その魔法バック凄い内容量ですね...本当に何なんですかミハルさんは...本当にビギナー何ですか?」


「ちゃんと駆け出しの冒険者ですよ」


「この量なので少しお時間下さい」


---


「お待たせしました。最近西の森には危険な魔物が多く、薬草の採取量が著しく減っておりましたので、通常価格銅貨5枚の所15枚で買取させていただきます。ミハルさんがお持ちになった薬草は、267個ありましたので、銀貨40枚と銅貨5枚になります」


「ありがとうございます!」


「それではまた依頼を受けてくださいね。お待ちしてます。」


「はい!また来ますね」


以外にも仕事が早く終わった。

それにしても、銅貨何枚で銀貨一枚なんだろうか?この世界の単価がわからないな...


「一様冒険者になったんだし、武器を持ってないのも変だよね?武器屋はどこだろう?」


武器屋を探すことにした。

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