13日目③

槍を突き立てながら死んでいるのか?全く動かないな...


兵隊蟻達が先に近づいていく。


「まぁ、よくもやってくれたな」


ギィ?「お前は誰だ?」


「我はこの人間に力を貸していドラゴンよ。貴様がこの人間を殺してしまったせいで、計画が狂ってしまったではないか」


ギィ!?ギィ「先に襲ってきたのはそっちだろ!?私は平和にのんびりと暮らしたかっただけだ」


「大罪スキルを持ち、神話の名を持つ者がよくもそんなウソをつけるものだ。嘘をつくなら偽装スキルでも使ったらどうだ。」


ギィ?「なんの話をしているんだ?」


「まぁ良い、この体がもつまでサンドバックになってもらうぞ。」


槍が人を包み込みリザードマンのような姿へ変貌した。


えぇ...さっきより強そうじゃん...跳躍で距離を取りなが...


「先の戦闘、我が見ていないとでも思ったか?」


どうやって一瞬で背後に...

雷槍で何とか防いだけど、攻撃が重すぎる。

並列処理で水弾とファイヤーブレスを同時使用、二つをぶつけ合い水蒸気を発生させて目くらましに。


並列思考で考えを巡らせる。


機動力で何とかしようとしても、ヤツのスピードが速すぎる。

最初の時みたいに魔法を連続でしようしたら...

いや、1度見られている...

攻撃はさっきのように読まれて反撃されてしまうんじゃないか...

使ったことの無い攻撃と言っても...


急に水蒸気が晴れていく。


槍を回転させて水蒸気を払ってるの!?人間業じゃない!あっちが化け物じゃん!


どうしようどうしよう!


考えろ考えろー...


「そこか」


ひぇっ


あっぶない!安易に槍投げないでよ!え、その槍何で手元に戻ってるんですか...ブーメランじゃ無いですよ。


「さぁ、死んでもらおう」


やけくそだー!!!

思考焼き切れてもやめない!無限に雷槍を展開!!


脳が焼けるほどに痛い。


出した瞬間に雷槍を発射する。MPが尽きるまで出し続ける。


数分間打ち続けた。


もう無理。頭痛い。自動回復のおかげで何とか意識を保てた。


イテテ...視界がボヤける...ヤツは...


「こんなもんか?」


何本か刺さったのに!?なんで倒れないんだ...

近づいてくる...MPなくなるとフラフラする...躱さなきゃ...


「喰らうがいい。ドラゴンランス」


やばい!!...


あれ?...


「命拾いをしたな、この身体の限界が来たようだ。次は直接手を下してやろう」


そう言うと、地面に倒れた。

槍と装備は砕け散り、謎の光がどこかへ飛んで行った。


生きてるぅー...よかったがっだぁー!

ほんとに疲れた!圧倒的スキル不足を痛感させられた...もっといろいろなスキルを手に入れなければ


そういえば...他の蟻達は...


全然心配は要らないようだ。誰1人欠けることなく余裕で倒しきっている。


あと片付けは、働き蟻達に任せよう。


先に部屋に戻ることにした。



部屋にはMP回復用のご飯が用意されている。


うーん...こんなに山盛りに用意しなくても良いのに...


食べるだけ食べて今日は休んだ。

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