12日目

夜遅くまで復帰作業を行い、日が出てから休んだ。


休んだのもつかの間、実家を見張っていた蟻が走って来た。


「ギィィ!!!」


身振り手振りをしているが、何を言いたいのかさっぱりわからん。


「ギィ」連れて行ってくれないか?


「ギィ!」


---


実家の巣まで一緒に来た。


物凄い武装をしている人とドラゴンのような生き物が巣の前に立っている。


その周りには倒された蟻がたくさん横たわっている。


「周りにいたワーカー共は弱すぎる。この巣のレベルの低さが見てわかる。村の連中は何が凄い蟻が居るだよ。ぱっぱと終わらせて帰るか。 アウル!巣の中にブレスだ!」


隣いた生き物が巣の中に何度もブレスを吐いた。


うわぁ...あの人、人の心ないんか...


数分にわたり何発も打ち込んでいた。巣からは何にも反撃はなく、静かになった。


「はーははは!もう終わってしまったのか?何の手応えも無いじゃないか!」


確かに...あんな風にブレスを使われたら、うちの巣も1階層は壊滅的な被害にあってしまう...


ん?なんの音?


地響きが鳴り響く。


巣から女王蟻が飛び出してくる。


「そうでなくっちゃなぁ!!!この竜騎士様がわざわざ!来た意味がない!せいぜい楽しませてくれよ!!」


わぁわぁわぁ!目の前で戦いが始まっちゃったよ!一応母親だし...加勢した方が良いのかな??


でも、2人とも強い。2体1で戦っているが全然女王も負けてはいない。しかし、ドラゴンとの息のぴったりな攻撃には防戦一方になっている。


---


数十分の攻防で女王の体力、MPは限界になっていた。


この瞬間...ドラゴンが女王の足を噛みちぎり、人間の槍によって胴体を貫かれてしまった。


ここまでか...この世界のお母さん...何もしてあげられていないけど...ありがとう。助けなくてごめんなさい。


「なんだ手応えがねぇーなー。まぁいいアウル帰るぞ」


ドラゴンに乗って村のある方向へ飛んで行った。


---


巣に戻り防衛について考え直した。


前回は投石だったから、入口の強度を高めたら何とかなったものの...

今回見たブレス攻撃をされると...防御難しいなぁ...

炎のブレスはまだ何とかなるとして...

もし毒のブレス何て攻撃があったら、本当にやばいなぁ...

扉はー...蟻の手じゃ開けられないよなぁ...


考えてもしょうがない

ブレスはまた今度にしよう


次はっと...

防衛に回ってくれる蟻のレベルが低い事か...

対生き物戦闘の練習だったり、魔法相手の練習が必要になってくる。その練習施設を作ろうかな。


1階層に戦闘訓練出来る広場を作ろう。それができると、燃やされる心配もないな。


明日は階層を増やそう。

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