第37話、迫りくる魔の手

そうして自分はユユリちゃんに対して何とかできたのでホッとしてゆっくりとしていた。


その後に自分がここに入る前にかなり厳重になっていたことに関して聞いてみるとユユリちゃんから説明が入ってきたのであった。


理由が2つあり一つはお兄様であるタスエールがアンナさんを正式に自分のものにしたいからと言って他の者と会わせないようにする為に動いた事に2つ目は自分にも関係する話なので教えてくれたが自分の領土にあるエルフの族長が正式にこちら側に帰順する為に娘であるテティスさんを留学生として来たところお兄様が一目惚れしたらしく側室にしたいからと言って城の中にアンナさんと共にいるということらしい。


すみませんが正直に話しますと2つとも自分に関係する話なのですけど何か知らない間にアンナとテティスさんがタスエールと一緒ってとても心配なのですけどと伝えるとユユリちゃんがしかし、正式に婚約をしているんけではないので手とかはまだ出していませんが・・・時間の問題でしょうと答えた。


でしょうね、タスエールには原作ゲームでも何人のメインヒロインたちを寝取られてしまったという黒歴史があるのでこちらは本当に厄介と言うかなんとかしないと原作主人公であるレオンが完全にバットエンドになってしまうからな。


でも相手は王子であるから余計に厄介であるが実力で示せば何とかなるしそれにアンナも強いのでタスエールぐらいなら倒せると考えていたらユユリちゃんから信じられない話を聞いたのである。


それはタスエールとアンナが戦ってタスエールが勝ったと言うのだ。あのアンナが負けたのかと驚いていた。


ストーリーのラスボスぐらいなら既に戦える程に強くなっていたアンナが負けるなんて想像もしていなかったというかそこまでタスエールは強くはないはずなのにと思っているとどうやら最近に新しい教師が急激にタスエールを成長させているらしくタスエールも先生と慕ってそれ以外の教師たちは全員首になってしまったらしい。


なるほどなその教師が原因なのかと思ってその教師の特徴を教えてもらってもよろしいですかとユユリちゃんにお願いをするとユユリちゃんは教え始めた。



「はい、アクトさんのお願いならば。そのお兄様の新しい教師の名前は山中鹿之助と言う烏天狗であります。お兄様に必死になって教育をしながら一人になると尼子再興尼子再興尼子再興尼子再興尼子再興と続いていると毛利滅ぼす毛利滅ぼす毛利滅ぼす毛利滅ぼす毛利滅ぼす毛利滅ぼすと何度も一人で呟いている怖い烏天狗です」



・・・絶対に戦国時代の尼子家家臣、山中鹿之助だーーー!!!


自分が毛利家の血筋だからここまでとんでもない怨霊が憑いて来たですけど!!??


それにしてもまだ諦めていないのかよ尼子家再興をと内心でそう思っていた。


ともかくその山中鹿之助はどれだけ強いのですかと尋ねるとユユリちゃんは真っ青な顔で答えてくれたのであった。



レベル312・・・はあ!?もしかしてあの渡辺通さんよりも強いの!?と自分は強くなったのに更にチート級の敵が現れてどうすれば良いのかと考えても無理だろと言いたくなる敵が現れたのである。


それを見ていたユユリちゃんが心配ないですからその山中鹿之助と言う烏天狗は毛利と言う者にしか興味がなさそうですからと心配ないですよと言ってくれたけどその毛利が自分なのですけどと言いたかったけどそこは伝えないでおいた。


明らかに自分を狙ってこの世界に来ているよね、明らかに毛利家の血筋を根絶やしに来ているよねとどうすれば良いのかと考えている時にユユリちゃんからとある提案を出させれたのであった。


それはユユリちゃんと内密に婚約などしていると関係を作り何とかしてお兄様の行動に対抗するのはどうですかと言われた。


自分はユユリちゃんにそれで良いのですかと聞くとユユリちゃんは恩返しをするのは当然でございますので気にしないでくださいと言われた。


それに今の魔王城に入るためには私の力は必要不可欠だと思っておりますのでどうか利用してくださいと言われた。


確かにユユリちゃんは魔王の娘であるからその辺りは問題なくなるだろうけど自分にここまで深く関わってしまうと大変なことになってしまうかもしれませんがと伝えると貰った恩を考えてもこれぐらいしないと恩返しと言いませんからと話してくれた。


ユユリちゃんと思いながらもここまでさせてくれたのだ。


自分も頑張らないとな思いながら気合を入れるとユユリちゃんは何か少しばかり寂しそうな顔でやはりアンナさんの事が好きなのですかと聞いてきたので少なくても嫌いだったらここまで頑張らないよと伝えた。


するとユユリちゃんはそうですよねと変なことを聞いて申し訳ありませんでしたと謝って来たけど別に謝る事ではありませんからと伝えてから今日は流石に疲れたのでアンナたちの安否など確認をしたら帰りますと伝えてからその場を後にするのだった。


アンナたちが無事でいてくれる事を信じて城の中を歩いて帰りながら探しているとアンナとテティスさんの二人と出会う事ができたのであった。


それを見つけた二人も自分のところに走ってきてアンナはどうしてアクトがこんな所にいるのよと聞かれたので自分は姫様の依頼があってきたのだけどアンナとテティスさんは無事なのですかと聞くと二人ともあの変態王子がと言って愚痴を言っていた。


それを見た自分は何だか元気を貰った、そうだよな二人がそんな簡単に寝取られないだろうなと思っていた。アンナは自我が強いしテティスさんは色々と特殊だしと思っているとアンナとテティスさんはそれにしてもあの変態があそこまで強いなんてと言っていたのでやはり話は本当のことだったのだかと感じていた。


二人がそれなりにというかこの世界ではかなり強いほうなのは知っているのでそれが勝てないとなると自分がなんとするしかないけどこの話が本当ならばあの山中鹿之助の事も本当なのであろうと思うからどうすれば良いのかと自分は一人で考え始めようとしたけど今は二人の話を聞いて仲良くしておく事にしたのだった。


そうして時間も時間になり自分は帰ることにしたけどアンナのメイドたちはここでアンナお嬢様のお世話をするとして屋敷に帰ることはしないというのだ。


そんな訳で当分の間は自分とドラドラで屋敷を見張るというか留守番になるのであった。


あの屋敷は一人ではかなり広いのになと考えながら自分は魔王城を後にするのだった。

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