第35話、渡辺通からの事実

それから謝って来ていた渡辺通さんを許すと若様、ありがとうございますと泣きながら感謝をされたけどだから完全に決まったわけではないからねと思いながらも進んでいた。


そうして渡辺通さんはどれだけ強いのかレベルで聞いてみたら信じられない答えが返ってきた。


273レベルと言うのだ!普通なら信じられないけど先程の出来事がまさに証明していると言っても過言ではないので信じる事にした。


そして渡辺通さんが何か自分に関して何か情報がないのかと尋ねたところかなりの情報を持っているらしく何か聞きたいことがありましたらお声をかけて下さい、若様と言われた。


もう、ツッコミが大変なので気にせずに若様で行く事にした。そしてまずは記憶がない幼い頃の前世の自分はどんな人だったのかと尋ねた。



「そうですな、子供らしく元気で溢れたハーフエルフでありハーフ天狗でもありました」



うん!?いきなり全くも知らない情報が流れてきたのですけど。そんな事ですぐに父親と母親の話を聞くのでった。


父の名前はテンガ・ヒノモトと言う烏天狗であり父親の父が伝説の英雄フェニックスでありそして母が毛利元就の娘で無念と怨念で妖怪烏天狗になったのだけど恋に落ちてしまったらしい。


そして自分の前世の母親はアリシアと言うエルフで渡辺通さんの話だと今はともかく昔は聖女みたいにお優しいお方でしたと話してくれた。


そして自分には双子の妹がいたらしくそれもとても可愛らしいお方でしたととても懐かしそうにして話してくれていた。


しかし、テンガ・ヒノモトが徐々に暴君と言うか人が変わったようになってきて渡辺通さんは辺境な地にいたのに伝わってきてこれは止めないと行けないと感じてテンガ・ヒノモトのところに向かったらしいがその途中で蝮さんから衝撃な事実を言われたのである。


テンガ・ヒノモト様は既に亡くなっており今、テンガ・ヒノモトになっているのはテンガ・ヒノモト様を殺したギリワン・ボルケーノと言われたというのだ。


自分はギリワン・ボルケーノという者がわからないので軽くで良いからと教えてほしいというと渡辺通さんは話してくれた。


それは英雄フェニックスの力と女など奪う卑劣な悪魔で一度はテンガ・ヒノモト、父さんは倒したらしいがみんなを生き返らす為に力を使って瀕死の時にギリワン・ボルケーノに憑依されてしまって魂を喰われたと言うのだ。


蝮さんはとても悔しそうに泣きながらもせめて子どもたちだけでも救っておきたいと言って渡辺通さんと蝮さんの二人が中心に双子の子供たちの救出作戦が始まったと言うのだ。


その作戦に多くの者たちが参加をして共に助けようと動いた。しかし、既にフェニックスの力を手に入れてしまっていたギリワン・ボルケーノに連合軍は成すすべもなく全滅に近い状態になったらしい。


その中には多くの英雄たち、そして神々達もいたという。日本で言えば織田信長、徳川家康、豊臣秀吉、武田信玄、上杉謙信、源頼朝、源義経、楠木正成、高杉晋作、西郷隆盛、山本五十六など英傑たちも皆殺しにされて神々からは天照大御神、ツクヨミ、須佐之男など日本を代表する神々も殺されてしまったと言うのだ。


日本だけでもやばいのに他の国の英雄たちも皆殺されてしまったというのだ。


それだけに敵が強すぎた訳だ、そうして何とかして双子の一人。つまりは前世の自分を助ける事に成功したらしいがそうして脱出する時にも多くの者たちが討ち死にした。


この時に殿を引き受けた島津率いる薩摩軍は全滅して活路を作り出したスパルタ兵も全滅して無事に生き延びたのは渡辺通さんと蝮さん達の僅かな人数だけだったというのだ。


あまりにも悲惨な出来事で自分は何も言えずにいると母親であると言われているアリシアも殺されてしまったのかと聞くと渡辺通さんは残念ながらダークエルフとして生きていますと悔しそうにして話してくれた。


ダークエルフになる前に自分を渡辺通さんたちに託したらしくその最後の光景は今でも鮮明に覚えているというのだ。


だからこそ自分のことは我が身を盾にしても守ろうと決意を固めたと言うのだ。そして自分が地球からいなくなり探してからようやく見つけ出せたという事らしい。


そんな過去があったなんて想像もできないなと思っていたけど自分って想像以上に大変な存在だったのかと改めて感じていた。


それにしても神々でも倒せないって滅茶苦茶にヤバくないですかと聞いてから自分はある事を思いついた。


人としてどうなのと思うけど地球にあるその核兵器とか使えればもしかしたら倒せるのではないかと思って提案をすると渡辺通さんは悲しそうな目をして答えてくれた。



「実は某はあんまり詳しくはないのですが蝮殿からアメリカとロシア、中国などの国々が全ての核爆弾を撃ち尽くしたのにギリワン・ボルケーノは殆ど無傷だったと言われております」



・・・マジかよ、核爆弾を受けても殆ど無傷って正真正銘の化物じゃないか。そんな奴にどうやって勝つつもりだよと自分は迫りくるかもしれない敵に恐怖を抱いていた。


その様子を見ていた渡辺通さんがこちらに対して伝えてきたのである。



「若様、やはり怖いですよね。だからこそ蝮殿が一人でなんとかしようと動いているのです。蝮殿は本当にギリワン・ボルケーノに単独で対抗できる唯一無二の人物ですから」



そうだったのかだから蝮さんはここに遊びに来たくても来れなかったのそんな事をしていたからなのかと何か申し訳なく感じていた。


自分はこんなに事をしているのに蝮さんだけ辛い目にしていることが本当に良いことなのかと言葉に出して渡辺通さんに伝えた。



「そうですな、けれども蝮殿は若様の幸せを祈っております。若様が幸せに過ごすこそが最大の蝮殿に対する恩返しになりますので」



そうなのですねと言いながら自分はある疑問が起きたのである。渡辺通さんは元々は毛利家の家臣だったから理由は分かるけど蝮さんがそこまで頑張る理由がわからなかったのであった。


すると渡辺通さんは某は理由を知っておりますがそれは本人から聞くのが一番ですと言って教えてはくれなかったが少なくても某よりも強い思いはあるという事だけは教えてくれたのだった。


そんなことを会話しながらも自分は目的の場所に辿り着こうとしていたのであった。

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