第28話、学園に戻ってから原作主人公の視線が

それから自分とアンナは学園に戻ることになった。


テティスさんからはまたいつか遊びに来てくださいねと言われながらももしかしたらそちらに遊びに向かうかもしれませんがと言ったけどそれはどんな意味なのであろうかと思っていたけど何方にせよしばらくは別れだなと感じた。


何だかんだでこの場所は気に入っているからな夏休みとかでも遊びに来ても良いですかと尋ねるとテティスさんからは喜んでお待ちしておりますと言われたので今年の夏休みはここにしようと決めるのだった。


そうしてテティスさんたちと自分とアンナはしばらくの別れを告げてから学園に戻るのだった。


これでいつも通りに戻ると思っていたが休みを経て自分に対する差別が強くなっていたのである。


おそらくは原作主人公とか絡んでいるなと感じていた、そうでもしないとアンナとか寝取られるとか思っているのかもしれない。


それに実際にプレイをしていたら分かることだけど実際にこの原作ゲームのアクトはメインヒロインたちを寝取りに来るからな。


そんなある意味実績があるのでこのようにして周りから嫌われても無理もないのである。


何故ならばこのルートによるけどアクトはしばらくしてからスキルなど獲得するのだけどそれが【洗脳の極意】、【淫魔術の極意】、【魅了の極意】など覚えて完全にメインヒロインたちを寝取りに来る体制を整えて来るからな。


それは嫌われるよ、一部の人からはとても好評だったけど基本的には駄目なやつだからな。


だからこそ大人しくして置いたはずなのにこうして周りからは嫌われるとは思いもしなかった。


そのスキルは所持していないから危険性はかなり低いと思うけど原作主人公のレオンはそれでも万が一に備えているのだなと感心をしていた。


今の自分はとても大変な事になりそうだけど、でもこの世界でも仲が良い人たちに出会えたので悪い事ばかりではないと思って授業を終えて立ち去ろうとした時にレオンがアクト、貴様に話があると言われて立ち止まった。


何の話だろうなと思いながら自分はレオンの話を聞くのだったけど意外な話が飛んできたのだ。



「アクト、貴様の悪事を全て知っているぞ。お前は密かに【洗脳の極意】、【淫魔術の極意】、【魅了の極意】など獲得してアンナを無理矢理に魅了させている事に気が付かないと思っていたのか」



うん?何がどうなったらそんな答えが出てきたのかなと自分には全くも見覚えがないことでありそれを聞いていたアンナもはぁ??と全くも理解できていなかったらしい。


なのでどうしてそんな事になったのですかとレオンに直接に聞いてみることにしたのだけどその理由としてあれ程に差別が激しい悪魔と人間がここまで仲良くできるはずもないと言う点。


そして先程の【洗脳の極意】、【淫魔術の極意】、【魅了の極意】の3つのスキルは普通の悪魔に魔人は習得がほぼ不可能なのである。


ただ例外としてサキュパスや人間ならば習得が可能の可能性が高いと言うのだ。


なるほどそれならば自分が疑わしい人物になってもおかしくはないなと納得をしたけど残念ながら自分はそんな力はありませんからと伝えたけど。



「そうやって平然な顔を装って逃げるつもりか、アクト。いい加減に年貢の納め時と言うやつだ」



いやいや、別にそんな事をしていないから平然な顔をしているだけですからね。自分がそんな事を伝えても周りがいい加減に認めたらどうだととか何もしていないのに認めろと周りから強制状態にさせられている。


あの・・・真面目にやっていませんからと言って話しても何も進まなかったことに痺れを切らしたアンナが会話に入り込んだ。



「あんた、いい加減にしてほしいですわ。私は彼とは好きで一緒にいるのです、貴方には関係もない話でしょう」

「いいや、関係は大いにある。同じクラスの美少女とも言える君がそんなことに遭っているのに見ていないふりはできない」



うわー、滅茶苦茶にカッコイイ台詞なんだけど自分は本当に何もしていないだよなと思っているとアンナは想像以上に気持ち悪がっていた。


別に自分は普通にカッコイイと思うだよなとしているとレオンは想像以上に進行しているなとアンナの話を聞いている様子はなかった。


アンナが怒って私はアクトの事が好きだから勝手に変な事はしないでと言ってアンナは怒っていたのでついつい言ってしまったと真っ赤になりながらこちらに近づいてきて物凄い速さの往復ビンタをされたのであった。



「アクトが調子に乗っている魔人に言い返さないから私が変なことを言ったじゃない!!どうしてくれるのよ、アクト!」

「痛いから痛いからお願いしますからやめてください。そこで見ているレオンさん、宜しければ自分を助けてくれないでしょうか」



先程までこちらに対して喧嘩を売っていた人に助けを求めたが助けてくれることもなく見ていた。


アンナが気が済むまでビンタをされた結果は顔が見事に膨れ上がってギャグマンガの登場する人みたいになっていた。


実際にこの後に信じられないぐらいに回復が来ないかなと祈っていたらレオンがなら決闘でケリをつけようと言う事になった。


それに乗ったアンナは望むところよ。アクト、絶望を覚えるほどに叩きのめしてやりなさいと言われたけど戦うの自分ですからねと感じていた。


まあ、そんなことを言っても何かしらで反論されると思うから素直に従うことにしたのであった。


それにしてもアンナの家を考えれば別におかしくないのにこうも多くの人が自分の存在を忌み嫌っていることが分かるなと感じていた。


そして勝負は3日後に開催される事になってその日って確かアンナとの再戦の日ではなかったと思っているとアンナから話をしたのであった。



「アクト、いいウォーミングアップの相手が見つかって良かったわね。私もその日を楽しみにしているから前の私だと思わない事ね」



そうだよな恐らく原作主人公レオンのレベルはせいぜい10前後位だろうしそこは問題はないのだけどアンナがどこまで成長してきたのかそこが分からないので気を付けなければならない。


なんせ自分とは違って彼女は原作メインヒロインでもあるからしっかりと成長をすれば自分なんかよりも強くなると思っているから。


既に裏ダンジョンで共にレベル上げやダークエルフとなったエルフたちや正気を失った魔人たちを殺さずに倒したのを見て相当に強くなっている。


流石に大天使ミカエルやこの前の隊長よりは弱いと思うけど油断はできない相手になったことには間違いはない。


まあ、原作主人公には真面目に今回ばかりはウォーミングアップの手伝いをしてもらって本命のアンナとの戦いに備えておきますかと心で決めるのだった。

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