第22話、激闘
さてと敵だと分かった以上は容赦はしなくても良いよなと思いながら敵を倒して行こうとしていた。
しかし、ここで予想もしていないことが起きてしまったのだ。
それは敵が滅茶苦茶に強いのだ、裏ダンジョンに現れる敵よりもかなり強くストーリーの中では圧倒的に強くなったと思っていたけど・・・もしかしてこの者たちは裏ダンジョンではなくて裏ストーリーで敵になるやつだったりしてとも考えていた。
それだと考えても強すぎな気がするのだけどね、こう見えてレベルは94に上がったばかりでほぼレベル上げは終わってしまったと言っていいほどに強くなったのに全くも油断ができずに戦っていた。
それでも何とかして攻撃をして倒して行った、そうして相手が減ってくるとこのガキがと言いながら何をするのだと思っていたら急に周りにダークエルフや明らかに正気を失っている人々が現れて自分に対して襲うように命令すると一斉に襲いに来たのである。
敵め、自分たちでは勝てないからと言って洗脳などした者たちを使うとは卑怯だと怒りたいがそれでどうにかできる相手ではない事ぐらいは理解しているから自分の力で跳ね返るしかなかった。
出来る限りにダークエルフや街の者たちに攻撃をしないで敵の中心格だと思われる者たちだけを攻撃をしていたが流石にこれほどの人数で戦うのきついなと思っていると急に自分を守るように雷が空から落ちてきて周りの者たちがそれに怯んで後退していた。
そこに現れたのはテティスさんであったがテティスさんにとある変化が起きていたのである。
それはとても綺麗な肌がダークエルフみたいに黒く塗り潰され始めていたのである。それを見て驚いているとテティスさんが苦しそうにしながら答えてくれた。
「ごめんなさい、毎度毎度に迷惑ばかりかけてしまって申し訳ありません。なのに私はもう限界に近いみたいです。目の前にいるアクトさんを殺せと別の自分が心から叫び始めているのです、どうかそんな自分が完全に体の主権を握る前に逃げて下さい。そう時間もかからずに私も他の者達と同じようにダークエルフになる事でしょう」
そうですかと言って逃げると思っているのかと言うとテティスさんは泣きながらでもまた私はあなたに迷惑ばかりか殺してしまうかもしれないのですと必死に言ってきたけだ自分はテティスさんを捕まえながら走り始めた。
もしテティスさんがダークエルフになっても自分なら返り討ちをしますし何なら攻撃をしてきたらセクハラで仕返しをしますから覚悟をしておいてくださいねと言いながらテティスさんを姫様抱っこしながら残っている敵たちを倒しに向かっていた。
自分はテティスさんが作ってくれた時間を無駄にしたい為にも古代魔術であるアースボルケーノを発動するための時間が作れたので全力で敵に向かってアースボルケーノを発動させるのだった。
そうすると敵の殆どが壊滅して残ったのは隊長クラスのみで自分はさっさと諦めたらどうだと言うと諦めるのはお前の方ではないかと言われた。
そうすると姫様抱っこしていたテティスさんが辛いことが分かるように声を上げていたのだ。そして先程よりも侵食が進んでおり明らかに危険な状態になっていた。
なんとかして早くも決着をつけたいところであるけど相手がそれを読んでいるみたいで長期戦に持ち込もうとしていた。
まずいな、このままでは自分が負けてしまうと感じていた。
相手は隊長クラスしかないけどあの隊長クラスは明らかに自分と同じぐらいの力を持っており一対一なら何とか勝てると思うけど周りにこんなに多くいたのではしかもテティスさんのことも考えると長くはしたくないのにと絶望的な状況だと思っていたその時に見覚えがある剣が隊長クラスの足を刺したのである。
「全くもアクトが急に学園を休むから何があるのかなと思ってついてきていたらとんでもないことに巻き込まれているって・・・全くもアクト、私も援護してあげるから頑張りなさいよ」
そう、学園にいるはずのアンナが助けに来てくれたのである。そして刺された隊長クラスの敵は急な攻撃もあってから見事に逃げられずにいた。
何でアンナがここにいるのかと気になったけど今はそれどころではない。このままではテティスさんが危ないと考えていたらアンナがあるものを取り出したのである。
それは浄化の雫でありしかも5個ほど持ち合わせておりアンナがテティスさんに対して話しかけるのだった。
「ごめんね、少しばかりだけど気休めよりは良いはずだから飲んで下さい」
「見ず知らずのエルフの為に・・・ありがとうございます」
そう言ってテティスさんは浄化の雫を飲むと一気に体の黒く侵食していた部分が元の肌色に戻ったがそれでも完全に消えることはなかった。
また、かなりゆっくりであるけど侵食が再開していた。このままでは先程の状態になってしまうけどこれでかなりの時間が稼げた。
自分はアンナに感謝を伝えるとアンナは自分に対して言ってくるのだった。
「あんたは私に感謝の言葉を言う暇があるならあの男をさっさと倒して来なさいよ!そしてそれを終えてから絶対に私に感謝の言葉を言いなさいよ、分かった!!」
「勿論だ!それとなんでそんな貴重なアイテムを持っていたのかも教えてくれよな」
自分はテティスさんを【結界の極意】で気休め程度であるがないよりかはマシな結界を作り守りをアンナに任せて最後の主犯格とのケリをつけるために向かうのだった。
そうして残されたテティスとアンナは迫りくる敵を見ながら二人で話し合っていた。
「アンナさんはやはりアクトさんの事が好きなのですか。お二人の話を見ているととても楽しそうにしていますので」
「べべ別にそんな事はないからあいつと会話など一緒にいても大変な事になるだけだから。好きとかそんな気持ちは無いから」
「そうですか・・・なら私がアクトさんを貰ってもよろしいでしょうか。私は正直にアクトさんに一目惚れをしていた上にこんな私のために頑張ってくれましたのでもし本当に要らないなら私が・・・「駄目駄目駄目、あいつはね、そうやって調子に乗るとすぐにエロい事をしてくる男なんだから私がしっかりと管理しないといけないの」
そう言っていたアンナの表情はとても赤くなっていた事を見たテティスはやっぱり本当はアクトさんの事が好きなのですねと理解してしまったけどこの恋心は諦めることはしませんと思っていた。
さしてアンナに今の気持ちを伝えるのだった、たとえ何番目でも私は愛してくれるならそれで構いませんからと。
それを聞いたアンナはそ、それで良いならと少しばかりホッとしていたらそろそろアンナの攻撃範囲内に入りそうになりアンナはテティスにあなたの知り合いを傷つける事になってごめんなさいねと言ってからアクトがあの主犯格を倒すまでの時間稼ぎを始めるのであった。
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