第17話、古代魔術とは・・・

それから自分は料理をしながらアンナの魔術の説明を受けていた。


それにしてもここまで詳しいとは原作ゲームをやっていた自分よりも詳しいってやはりアンナは本当に秀才なメインヒロインだなと感心をしていた。


そうしている間にもしっかりと作り終えたので食べながらでも話さないと提案をすると最初は話は最後までするといいかけた時にオークエンペラーから作った焼き肉の匂いに負けてしまったのか食べてからまた再開いたしましょうと言ってから自分たちは食べ始めた。


すると初めて食べたアンナとドラドラは物凄い勢いで食べていた。


まあ、確かに最初にこの肉を食べた時は滅茶苦茶に美味しかったからな無理もないだろうと思いながら食べ終えてからアンナは行儀が良くなかったことを自覚して恥ずかしそうに一度咳をしてから話を再開を始めた。



「ゴッホン、それでは話を再開しますね。まず古代魔術とはかつてこの世界を作り出した天使側の創世神と魔界を作り出した魔帝の2名しか扱う事ができなかった魔術、それが古代魔術と呼ばれています。そして跡を継いだ女神や魔王たちにもその古代魔術は扱う事はできませんでした」



なるほどなるほどそれは確かに使えるようになったら有名人になるな。


静かに暮らしていくにはそれは隠しておいたほうが良いな。下手に目立つようになれば原作主人公であるレオンから恨まれそうだし教えてくれてありがとうと言うとアンナはあのねと言って話をした。



「良い!貴方の力は貴族たちに対して大きな争いの火種になるの。古代魔術が扱える血を手に入れたいと考えるようになるの。それで貴族たちが争いをしている時に天使たちが来たら国は滅びてしまうかもしれないのよ」



・・・それは滅茶苦茶にやばいじゃないですかと言うか貴族たちが大馬鹿すぎませんか!?


少しは考えれば分かることなのにと言うと貴族達は目の前の力を自分のものにする事でどうせ頭が一杯になるわとアンナは悲しそうに言っていた。


それは本当に良くないことになりそうだ、その時はどうすれば収まるのかなと聞いてみると流石のアンナもそれは分からないと言われた。


なるほど古代魔術は人前では見せない方針で行かないといけないことが分かった。


信頼している人の前しか使わないことにしよう、アンナは信頼しているから問題はなしだなと口に出して言った。


アンナは全くもそれは嬉しいけどとにかく気軽に先程の魔術は使わないことと言われた。


それからどうしてそんなに古代魔術が普通だと思っていたのかと聞かれたのでそれは自分に対して修行をつけてもらっていた師匠が普通に使えていたから有能な人なら使えるのかなと思っていたことを伝えるとアンナはまたしても驚きながら話してきた。



「嘘でしょう、ただえさえ貴方だけでもかなり大変な事になるのにもう一人いるわけでしかもその人はアクトが使った炎魔術以外にも雷、風、氷の四大属性を古代魔術で発動出来るって・・・もう、信じられないけどアクトが嘘をつくとも思えないから・・・その男は何者よ」

「そうだな、蝮さんと呼んでいるかなり面白い男性に教えて貰っ・・「その話は本当なのーー!アクト!!!」



ものすごい大きな声で自分に対して問いただしてきたのでその気迫に押されながらそうだよと応えるとアンナはとんでもない事を説明してくれたのである。


それはかつてこの世界が創世神と魔帝が争っていた時代にこの世界に平和をもたらす為に最強の英雄、フェニックスがその両者を撃破して今の秩序を作り上げたのだけどその最強の英雄、フェニックスの付き人で働いていたのが蝮と呼ばれている少年でその子は天才なのか物凄く強かったと記載が残っていると言うのだ。


そしてその話はこの世界で神話として語り継がれていると言うのだ。


と言うかその英雄、フェニックスの話は前世の地球からあった話なのですけどもしかして自分が考えているよりも滅茶苦茶にやばい英雄伝説だったりするのですかと考えていた。


自分が知っている記録もあるのだけどと伝えるとアンナはその部分を教えてくれるかしらと興味津々だったので自分は解説を始めた。


実は英雄、フェニックスの最終章辺りに生物兵器などに改造された幼い少年を助けたと言う逸話が残されていて英雄フェニックスは哀れに思ったのでその子を引き取って育てる事になってその子を側近の一人として置くようになったと自分が知っている範囲ではそう書かれていた。


もしそれが蝮さんだったら自分はとんでもない人の元で修行をしていた事になるなと改めて凄いことになっていたなと思っていた。


だからこそアンナもそんな人の元で修行していたらそれは感覚がおかしくなっても仕方がないかと諦めてくれていた。


ついでに今の修行方法も蝮さんが提案してやっているやつだと説明するとアンナはため息を付きながらどうせそうだろうと思っていたと何か既にそう感じていたらしい。


トチ狂っている修行の仕方などこんな禁足地で平気で泊まることなど踏まえてもそうだろうなと思っていたらしくその人には勝てたのと聞かれて自分は全くも勝てなかったよと伝えた。


それはそうよねと言ってからアンナは納得していた。


そんな話をしているうちにお腹いっぱいになったドラドラは眠りについていた。自分たちもそろそろ明日に備えて寝るかと伝えた。


そうして自分たちは眠りについて自分も疲れていたのか意外と早く眠りにつけたのだけどその日の夜に目を覚ましてしまったらしく少しばかり動こうかなと思っていたら身動きができないでいた。 


もしかして何かの新種なのかと考えていたら目と頭が冴えてきてあることに気がつくのだった。


そう今の状態はかなり色々と危険と言うかいろんな意味でやばい状況だった。


なんと寝ているアンナがまるで自分のことを抱き枕の様にして抱き着いて寝ていたのである。


しかも当の本人はすやすやと可愛い鼾をかいて寝ていた。起こしたくても起こせない、しかも胸などが完全に当たり寝たくても興奮して寝れないと言ういろんな意味で生地獄を味わっていた。


やばい、普通にこの裏ダンジョンでドラゴンゾンビやオークエンペラーなど戦っているよりも危険な感じになっているのですけど。


誰か助けてくれませんか、出来ればアンナが離れた瞬間に急いで外に出て外で野宿するという作戦までは思いついたのだけど肝心なアンナが自分を離す気配はなくずっと抱きついていた。


しかも本人はとても気持ち良さそうだから起こすのに罪悪感を出すので起こしたくはないしそれに今、起こしたら間違いなくボコボコにされるのでそんな意味でも起こせなかった。


言えることは唯一、動けないからどうする事もできない。


ともかく今はこちらが早く寝れる事を祈るばかりであった。


そしてしばらくは魔術の事を考えていると難しいことは昔から考えてしまうと眠くなることを利用して寝ることにした。


その結果、無事に何事もなく寝れたが次に目を覚ますとアンナの悲鳴で起こされてから何だと思っているとアンナは真っ赤になりながら何もないわと言っていた。


しかし、時間が経てば頭が冴えてきたので深夜のことを思い出していた。


そう言えば昨夜に大変なことがあったなと思いながらも知らないふりをしておこうと考えて分からないふりをした。


そうして起きてから今日の予定を話しながら朝食を食べていた。


今日は明日は学園があるので昼ぐらいになったら帰るつもりなのであんまり長いはするつもりはないと伝えるとアンナとドラドラはホッとするのだった。


そこまでホッとしなくても良くないと思う自分であった。

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