第15話、帰り道

流石にアンナとドラゴンの卵を持ち帰ると辛いなと思いながら帰路していたらアンナが目を覚ましたみたいでここはと聞いてきたので答えることにした。



「ここは先程の場所から帰路をについている所だよ。先程の天使は何とかして倒せたから安心してほしい」

「本当なの!?それならば嬉しい話だけど私から見てあの天使はかなり強いと思ったのに倒せたの」

「まあ、向こうもかなり油断をしていたからそれで助かった所が大きいけどね。ともかく危機は去ったことには変わりはないから」



そんな話をしながらゆっくりと歩いて帰っていた。するとアンナが自分に対してお礼を言ってきたのである。



「その・・・助けてくれてありがとう。あのままだったらきっと私はあの天使に殺されていたと思うから・・・別に助けてくれたからお礼をしているだけ、それと天使を倒せるならギリギリ認めてあげるわ。勘違いしないですぐに怠けたらまた認めてあげなくからね」



全くもと思いながらもならば少しは認められたのかと嬉しくなりこれからと頑張るからそこをよろしくなと伝えてるとアンナは顔が赤くなりもしかして風邪でも引いたのかと聞くとアンナは別に大したことではないからと言われた。


それでも顔が赤いから何か消化が良い料理でも作ってあげたほうが良いのかなと考えながら歩いていた。


そんな時に後ろに抱えていた卵が大きく動いてバランスが崩れて危ないと思って必死に立て直した。


本当に大きい卵だよなと思っているとアンナが貴方は悪気がないのは分かっているけどどうしていつもいつもと言われたのでどうしてなのかと思っていたけどすぐに答えが分かった。


自分の手がまたしてもアンナの胸を揉んでいるような形になっている上にアンナのスカートがめくれて下着が見えてしまっていた。


自分はすぐに謝って誤解だと伝えるとアンナは共に暮らしてきてあなたの性格は分かってきたつもりだから悪気がないのは理解しているらしいけどどうしてこうもそうなってしまうのかと嘆いていた。


本当にごめんなさいとアンナに伝えるとアンナはは小さな声ででも貴方で良かったと呟いていた。


自分はなにか言ったことしか聞こえたかったので聞こうとしたけどなんでもないと言われて答えてくれなかった。


ともかくこれ以上に姫様抱っこをされると先ほどみたいになるかもしれないからと言って降ろしてほしいと言われた。


自分はアンナにもう大丈夫なのかと聞くと平気よと言ったので自分は降ろすと彼女は少しばかり痛そうな顔をしていたけどこれぐらいならと言ってそのまま歩き出した。


でも何とかなったので良しとしておこうと考えて帰った、そうして学園の近くまで辿り着くと他の者たちが集まって話をしていたので自分は声を出して帰ってきたよと伝えた。


すると集まっていた者たちが自分とアンナに向かって来て大丈夫だったと聞いてきたので自分はこの通りにある程度は怪我をしてしまったけど何とか生きているよと答えた。


それを聞いていたレオンが自分のところに向かってきて何か話があるのかなと思っていると意外なことを言われたのであった。



「この卑怯者がアンナさんが頑張ってきたものをまるで自分も頑張りましたという顔をして帰ってきやがって本当は何もしていないくせに姑息なやつだな貴様は」



いやいや、そう思いたくなる気持ちは分かりますけど実際に自分は頑張りましたからね。


大変な思いをして帰ってきましたから嘘ではありませんからと伝えたけど信じてくれる様子はなくどうしようと思っていたら意外人物、アンナが自分に対して弁護をしてくれたのである。



「あんたね、前から知っていたけどアクトに対して馬鹿にするのはよしなさい。少なくてもこの目でアクトはあのエンジェルドラゴンを一頭討伐したのよ。少なくても天使など見て逃げ出した貴方よりは立派に活躍して戦っていたわよ」



そう言うとレオンは苦虫を噛むような顔をして何も言えずにぐっと怒りを堪えていたけど別に彼女は間違ったことは言っていないよねと思って聞いていた。


するとレオンが自分を掴んでお前は彼女に何をしたと怒り気味になって自分に対して武力行使をしようとしていた。


だから今はドラゴンの卵を持っているから本当にやめてほしいですけどと言おうとしたその時に先に動いたのは自分でもレオンでもなくアンナであった。


アンナはすぐに剣を抜いてレオンの首元に剣を突き刺す寸前で止めてから冷たい声でレオンに対して話すのだった。



「いい加減に見苦しい真似早めて頂戴、私は疲れている上に共に戦った友達を馬鹿にされたらいくら私でも怒りますわよ。分かったらその手を離しなさい、しないのなら私がその手を斬って離しましょうか」



殺意を共に飛ばしてそれに怯えたレオンは手を離した。それを見届けたアンナは疲れましたので今日は先に帰らせてもらいますと先生とみんなに伝えて帰路についていたのを自分も疲れたのでそのままアンナに付き従って帰ることにした。


それにしてもあそこまで自分のためにやってくれて嬉しい限りだなと感じながらともに帰り道を進んでいた。


その為に帰りながら先程のことを感謝の言葉を伝えるとアンナはあれぐらいは別に大したことでもありません上に当たり前のことなのでそれで感謝の言葉を言わないでほしいと言われた。


本当に性格が良いキャラだよなと改めてメインヒロインだと思わせてくる。


でもそうなると原作主人公であるレオンと今のところ関係はとても悪いと感じなのでそこだけが心配であったがでもそろそろイベントが起きると思うのだけどなと考えていた。


自分の悪いイベントは終わったからそこは良かったけどこの先に何が起きるのか分からなくなったからな。


でも少なくても良い結果になりつつはあるから自分はそれを信じて頑張れば良い。


それにしても自分が強くなってしまっただけでこんなに物語が変わってしまうとは分からないものだな。


原作主人公が未だにメインヒロインとの良き出会いを果たしていないなんて自分がプレイヤーだった時にはなかったのにな。


でも自分は原作主人公になり変わろうとする意志はないから好きなように主人公であるレオンには頑張って頂きたい。


それで仲良くできたら良かったけどそれに関しては諦めたほうが良いかもしれない。


だから方針を変えました、極力に主人公であるレオンには近づかない事にしました。


そうすればお互いに嫌な気持ちにならなくて済むからこれで終わりになるはずだ。


後は馬鹿にされない程度に強い事をアピールして友達とかもできたらそれで良いのだからと考えて歩いているとアンナからあなたもしかして何か嫌らしい事でも考えていたと聞かれたので自分はすぐに返答をした。


「いやいや、そんなことでないからさ。自分が考えていた学園の青春みたいな事で成し遂げられてきて嬉しくなっていただけだからさ」

「本当に?もしかして本当は私に対して破廉恥な事をしたことを思い出していた訳ではないでしょうね」



それはないと答えてから心の中ではそんな事を考えているのは夜遅くでありその時にはかなりお世話になっているから全て間違いかと言われると否定はできないけど少なくても今はそんな事を考えていないからすぐに否定した。


そしてアンナがなら深夜にそれで自家発電していないと言えると言われたのですぐに自分は話題を変えるために走りながら進み始めた。



「あーーー!!そうだ!!今日の晩御飯の食材を集めていないや、と言うことでこのドラゴンの卵を屋根裏の部屋に置いて来てから狩りに向かいますーー!!!」

「待ちなさい!!明らかに動揺していますわよね。どんな風にしているのかしっかりと教えなさいよ」


そう言ってアンナも走って追いかけてきたのだけどそこまで元気なら早退をしなくても良かったのじゃないですかと思いながら逃げるのだった。





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