第14話、対決大天使ミカエル!

自分は空中戦になり風魔術を扱いながら応戦をしていたがこのまま長期戦になってしまえば自分の方が先に魔力が尽きてしまうので何とか短期決戦に持ち込みたいと考えていた。


しかし、相手の速さに対抗するには風魔術だけでは限界があり自分は持ってきていた弓を取り出して弓矢を放ち始めた。


弓矢を放ち大天使ミカエルの羽を撃ち抜こうとしていたが流石、大天使ミカエルだけに避けていた。


何とかしてあの羽を弓矢を撃ち抜かないと勝ち目はないのにと思っていた時に一つの提案を思いついたのである。


上手く行けばあの大天使ミカエルでも深手を負わすことができると考えたのでまずは急いで大天使ミカエルの下に潜り込んで弓矢を放って攻撃した。


しかし、大天使ミカエルは当たり前のように避けていい加減にしたらどうなのかしらと言われたのでそうかならば望み通りにしてやるよと言ってからすぐに刀を抜いて再び接近戦を始めた。


しかし、先程よりもやはり体力や魔力が少なくなっていたので自然と攻撃スピードが低下していた。それと汗も出てきて間違いなく疲れなど隠せないほどになっていたのだ。


それに気がついた大天使ミカエルは反撃を始めてきたのである。


そして今度は自分が防衛戦をする形になりつつあった、やはりできる限りに体力を残していたみたいで物凄い猛攻を仕掛けてきて自分は押されている一方だった。


そして剣と刀が互いに交わり合って火花が起こりそして鍔迫り合いも起きてお互いに押しては押されての繰り返しをしていた。


すると余裕が生まれたのか大天使ミカエルが自分に対して挑発的な事を言い始めたのである。



「あらあら、先程までの威勢はどうしたのかしら。人間如きが天使たちに対して歯向かうからこんな目に遭うのよ。そんな事もわからないお馬鹿さんだったのかしら」

「そんな大天使ミカエル様と言う存在がこんな人間如きに苦戦をしているのはとてもとても面白い絵図になりますよ。それと自分は大馬鹿者なのでその辺は気にしていませんのであしからず」

「本当に可愛げもない人間な事、ここまで生意気な人間は久しぶりと言って起きますよ。別に貴方の名前は覚えるつもりはありませんが貴方みたいな大馬鹿者で生意気な奴がいたという記憶だけは残りますから」



本当にそちらも可愛いのは見た目だけと言うね。そんな事を思いながらもお互いに次の動きで勝負が動くと感じており相手の出方を探していた。


そして先に動いたのは大天使ミカエルであった、ミカエルは疲れているアクトを見て後方に下がって強力な魔術を発動させる時間はできるはずだと考えて翼を広げて一気に後方まで下がり最上級クラスの魔術を発動させようとしていた。



最上級魔術・・・それはごく一部の天使や悪魔たちしか扱えない魔術でありそれより上に存在するのは古代クラスの魔術のみでそれを扱えるのは今は女神のみしかこの世に存在していない。


それと比べると衰えてしまうがそれでも普通の者がそれを受けたら間違いなく死は免れないと言うほどに強力な魔術、それを大天使ミカエルは発動させようとしていた。



「ハッハッハッハッハ、残念だったわね。愚かな人間よ、私に対して歯向かった時点であなたの運命はこうなる事に決まっていたのよ。あの世でせいぜい後悔をするといいわ」



もう既に勝ち誇ったようにしていたがその魔術に耐えることができれば自分の勝ちに大きく近づく事になる。


ならば自分はその魔術を耐えてあなたを倒すだけだと伝えると最期の最後まで生意気な小僧がと言って大天使ミカエルは最上級魔術を発動させたのであった。


すると空が黒くなり信じられないぐらいの威力の雷が自分にめがけて落ちてきた。


その威力に体中から痛みを感じていたが耐えられるほどであり前もって体中に結界を張っていた事にある程度であるが【雷の極意】を持っていたので緩和されていた。


そして反撃をするための大切な一手が空からようやく舞い落ちてきた事を確認した自分は反撃をする好機だと考えて風に乗って今度は大天使ミカエルよりも上に飛び立ちある物を空高くから落ちてきた物を受け取りすぐに弓矢を引いた。


相手は最上級魔術を発動させたばかりだから満足に動ける状態ではないので動かない的なら当たると弓矢を放った。



「今こそ炎を纏い、敵を焼き落とせ、ファイアーアロー!!」



それを見た大天使ミカエルはそんな馬鹿なお前は既に弓矢を撃つ尽くしていた筈だと言われたがすぐに返答した。


空高くに預けていた弓矢が戻ってきた岳ですよと答えるとすぐに大天使ミカエルは先程の事を思い出した。


それは下に回り込まれた時に回避をした弓矢がそのまま空高く飛んで行ったことをここに来て思い出したのである。


そうだ、あの時の弓矢は避けただけで壊していなかったとそしてその弓矢が大天使ミカエルの片翼を貫いてそこから大量の血が流れてそのまま地面に落ち始めた。


勝負を決めるのはいまだと感じた自分はすぐに大天使ミカエルに向かって落ちるように突撃をしながら武器を弓から刀に変えて構えをした。


そして目を閉じながら相手の急所を目ではなくて心眼と呼ばれているもので見つけるのだった。



「月夜に舞え、我が心は明鏡止水・・・・・そこだ!!奥義!冥光一閃!!!」



そうして自分の奥義を発動させて大天使ミカエルに対して神速な斬撃を加えたそれは正しく会心の一撃を与えたと言っても良いほどであった。


それを受けた大天使ミカエルは自分に対して恨み言を言いながら力尽きようとしていた。



「お・・・おのれ、おのれ・・駄々の人間ごときにこの私が・・大天使ミカエル様と呼ばれていた私を殺されてしまうなんて・・いつかは私の同胞によって・・・あの世で私はあなたを待っているわ・・・ハッハッハッ・・・」



そうして大天使ミカエルは言いたい事を言い終えてから灰になり天使の輪を除いた体は全て灰となって吹き飛んでしまった。


その場に残されたのは大天使ミカエルの天使の輪のみで自分はとりあえず拾っておく事にした。もしかしたらいつかは何かの役に立つかもしれないから。


そうして天使の輪を取ったあとはアンナを抱えて帰ろうとした時にある事を思い出したのである。


それはエンジェルドラゴンがいた事はこの辺に普通のドラゴンが生息していた事になるからと巣がありそうな場所を探した。


しばらくしてやはりと思いでドラゴンの巣を発見したのであった。物語の後半でこの辺りにドラゴンが生息するようになるからもしかしてと思いで探していたけど見つけられてよかったと思っていた。


しかもそこには卵が置かれてありここで子育てをしていた時にあの大天使ミカエルによって無理矢理エンジェルドラゴンに変えられてしまったのであろうなと想像は簡単である。


あまりにも親のドラゴンたちが哀れだなと感じた自分はこの子の親代わりになろうと決意をして卵を持ち帰ることにした。


ドラゴンは元々大好きだしそれにこの世界のドラゴンなら上手く行けば【テイムの極意】がなくてもテイムに近い事ができるからな。


まあ、それをするには強大な魔力が必要になるけど今の感じならばそれもできるはずだからそこは心配はないかなと感じながら卵を背負って持って帰ってきていた。


それと後は気を失っているアンナも連れて帰らないといけないからなと考えていた。そうなると自分は大天使ミカエルと激闘をしたのに滅茶苦茶に疲れているのに重労働をさせられる事になるのだ。


普通になんでこんなことになるのであろうなと思いながらもドラゴンの卵は仕方がないしメインヒロインでもあるアンナをいくら結界を張っているからと言って放置するのは良くないからなと諦めてアンナを姫様抱っこをして帰りの帰路に付き始めるのだった。

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