第8話、今回は流石にこちらは悪くないよね!?

そうしてアンナとの勝負に勝った自分はアンナが使っている場所に半月程度お世話になる事になった。


本当に助かったけどその間に次の泊まる場所を探さないといけないなと考えていたけど今は一休みをして落ち着くことにしようと考えてアンナと共にその場所に向かうとそこは小さな屋敷みたいな場所であった。


へえー、こんなに良いところに住んでいるのか。流石、お嬢様だなと感じながら迎えられた。


自分は何処で休めば良いですかと聞くと屋根裏になってしまうけど構わないよねと聞かれた。


良いに決まっているでしょう!屋根裏の部屋って滅茶苦茶に浪漫があふれる場所じゃないですか。


前世ではそこに部屋になって色んな物をおいてこっそりとゲームなどをして楽しんだものだから懐かしいと思い出補正もあるけどやはりいつの時代もどの世界も屋根裏って浪漫の塊だろ。


むしろそんな部屋を提供して本当に良いのですかと目を輝かせて聞くとアンナさんは少しばかり引きながらも、もちろんよと答えた。


やったーと喜びながら荷物そこに運び始めた。その場所に向かうと。


なかなか良い感じでもしこの場所に住むことができるなら家賃としてお金を納めて住まわせてくれるかなと考えていたけどとりあえず荷物を整理して挨拶をしようと決めた。


そうして整理も終えてから降りてきてアンナさんに仕えているメイドたちに挨拶などを始めたがやはり人間だったのであんまり好感を持ってくれない感じであった。


まあ、無理もないからそこは仕方がないけどそれでも丁寧に挨拶をすれば少しばかりは良くなるだろうと考えて行動をした。


そうして挨拶も終えてゆっくりとしているとアンナが上がってきて何かと思っているとアンナが少しばかり困った表情をしていたので何が起きたのと尋ねてみると実は料理をしていた魔人が調子を崩してしまって料理が出来ないというのだ。


それで自分に料理など作らせようとお願いをしてきた訳だ。なるほどな確かに自分は料理が出来るからそこは問題はないと言ってから食材は何があると尋ねるとアンナは厨房まで案内をしてくれた。


厨房に置かれてある食材を見てなるほどなと作ろうとしていた料理が分かったので作る事にした。


そしてせっかくだからメイド達の料理も作ることにした。ここは良い印象を与えておきたいから頑張ろうとしてアンナになら自分が作るから待っていてとお願いをして作り出した。



まずはアンナのためにと置かれてあるドラゴンの肉を使う事にした。


ひとまずはドラゴンの鱗をしっかりと削ぎ落とし、それを終えてから強火で焼き、表面上がしっかりと焼けたら酒、醤油、みりんを混ぜたスープの中に入れてしっかりと味付けをする。


その後は中火ぐらいで軽く焼いた後に蒸す、この時にスープも半分ほど入れてじっくりと煮込む。


肉料理が完成する間に野菜などを切り刻み、野菜本来のだしとここに先程のドラゴンの肉から取れた骨をだしを合わせてスープを作る。


そしてお米も炊いていく・・・この場に材料だけではアンナに対する料理はここまでかな。


さて、次はメイドたちの料理は・・・こちらはこちらは意外なアクアスネークと余りの野菜たちかとメニューを考えて行動に移し始めた。


このアクアスネークは味が鰻に似ていると前世では書いてあったから蒲焼きにしようとまずは炭を用意して火をつけて焼き始めた。


そしてその間に野菜たちを入れて今度は実家から持ってきていた味噌を取り出して味噌汁を作り始めた。こちらはある程度に様子を見れば問題はない。


そしてアクアスネークを鰻の蒲焼きに近いものを再現するのにまずはたれは醤油、砂糖、酒、みりんなど混ぜて蒲焼きに近い味を出していた。


そして蒲焼きをするために焼いていたアクアスネークをタレにつけてはそれを5回ほど繰り返した。


そうする事で味がとても染み込んで美味しくなるのだ。ついでに何で炭で焼いた方が蒲焼きが美味しくなるのかというと普通の火で焼いてしまうと水素が発生してしまって蒲焼きが湿っぽくなってしまうのだ。


まあ、料理の詳しい事は置いといてこれで美味しい蒲焼きの上に熱いご飯など乗っけて食べればとても最高である。


そうして時間はそれなりに掛かったが何とかできたので持っていくとアンナを始めたメイドたちが待っていたのだ。


自分はお待たせしましたと言いながら料理を提供して食べ始めると物凄い勢いで食べてくれたので美味しかったのかなと思いながら見ていた。


するとアンナがこんなに美味しくないのは初めてだと言いながらおかわりと要求してきたのだ。


おい!美味しいのか美味しくないのかどっちなんだと聞くとアンナは多少悔しそうにしながら美味しかったと答えた。


それは良かった、これで真面目に美味しくないと言われたらどうしようと思っていたので本当に良かったと感じていた。


するとアンナは貴方、料理人としてなら王宮クラスなんですけどと驚かれていたけど流石にそこまでは上手くはないだろうと言い返してから自分も食べて満腹になるのだった。


明日の朝食のしないといけないので早めに寝ることにした、でもないと間に合わないからね。



そうして翌朝、早くから目を覚まして早速、朝食の支度を始めることにした。けれども材料が寂しいので少しばかり自分で獲ってくることにした。


この辺の近くに流れている河にはとても美味しい刺し身が出来る魚がいるのでそれを釣りなどではなくて直接的に獲りに向かった。


流石にこの場所で強い魔物はいないから楽に捕まえられた。無論、ストーリーの終盤には強い魔物が現れるけど今は序盤だから何も怪我もなく捕まえから血抜きなどして鮮度を保つようにさせた。


色々と捕まえたのは良いけど体が魚の血で汚れてしまったので流石にやばいかなと考えて魚を周りに氷など敷き詰めてからお風呂に入り始めた。


やはり朝風呂は最高だなと感じていた、朝なら誰も来ないから安心してゆっくりと出来ると言いたいけど料理などもしないといけないからそこまではゆっくりとできないけど。


それでも少しばかりはと思っていたその時に自分の前にあった扉が開きそこから現れたのは布一枚しかないアンナが目の前に現れた。


そしてお互いに目をパチパチされて幻ではない事を確認するとアンナは震えながらなにか言うことがあるのじゃないかしらと言ってきた。


とりあえずはこのままではこちらに攻撃されることは目に見えているのですぐに行動に移した。



「イヤーン!!アンナさん。こちらは入っていたのに!」

「男のお前がそれを言うな!!恥ずかしいのはこちらですわ。何でこんな時間に入っているのよ」



どうやら失敗したらしく自分は物凄い勢いで叩かれていた。それでも言いたいことがある、今回ばかりは自分のせいではないですよねと思いながらも自分はひたすらに真っ赤になったアンナに叩かれているのだった。

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