第7話、対決アンナ

午前にはそんな事があり後で戦うのかと思っていたらあっという間に午前が過ぎて決闘の時間を迎えてしまった。


アンナは自分があの下等生物と呼んでいる自分よりも弱いと思っていないのかとてもウキウキとして楽しそうにしていた。


確かに原作でも言われていたけどクロスガーナ家はとても血の気が多い家系で武功によって名門家に成り上がったという歴史的な背景があるから彼女も戦闘が好きなのは仕方がないかもしれないけど。


相手をしっかりと調べてから安心をして方が良いのに自分が下等生物(人間)だからと思って油断するのはとても良くないことを教えておこうと考えた。


それにここで実力を示せば自分に対して陰口はあるにしても直接的に戦おうとする者はいなくなるだろうしこれはこれで良かったと思っておこう。



そうして自分は指定された場所に辿り着くと何事かと多くの者たちが物見の見学に来ていた。


本当にこの世界の人たちは決闘など見学など好きだよなと感じていると目の前に現れたアンナが笑いながら話をしてきた。



「へえ〜、逃げなかったのね。その勇気だけは認めてあげるわ。でもね、勇気だけではどうにもならないよの」

「マジで良いの?これで君が負けたら家からとんでもない事になるのじゃないかと思ってしまうと」

「万が一もありえないから安心しなさい、貴方みたいな下等生物(人間)に負けるほど私は弱くはないわ」



そう言い終えると審判が試合を始め!と言って戦いが始まった。


そうしてアンナは持ってきていた細い剣を抜いて一気に迫ってこようとしているのであろうけど自分からすればかなり遅く感じてしまって避けながらやはりこれぐらいなら問題はないなと感じた。


すると攻撃を回避されたアンナは驚かながらもきっとまぐれよと言って再度攻撃を仕掛けてきた。


なので避けて、避けて、避けて相手が降参する事を待っていると避けているだけでは勝てないですわよと言っているけどアンナは既に疲れが見えていたので勝ち目なんて無いよと思いながら見ていた。


それなのにまたしても突撃を仕掛けてきたので避けるだけかなと思っていたらなんと道中で疲れが溜まっていたせいで躓いて来たので受け止めることにした。


本当にいい加減にしてほしいと考えていた時に滅茶苦茶に恥ずかしそうな声でアンナが自分に対して言葉を出した。



「ど、どこを触っているのよ!この変態下等生物!!」



自分はおいおい、いくら何でもそれは言い過ぎじゃないかと感じながら冷静に今の状況を見た。そして手にはとても柔らかい大きなマシュマロみたい感覚があり確認して動かしてみると自分の手がアンナの胸を揉んでいたのだ。


しかもとても柔らかく気持ちいい感じ・・・っあ!これをしてしまったから何も言い逃れができなくなってしまったと気がついたときにはすでに遅かった。


この後の展開は読めたので素直に謝りながら一撃は避けずに受け止めますのでどうぞと覚悟を決めた。


すると怒りながら笑って良い心掛けねと言って自分に対して重い一撃を食らわせてきた。その威力の余りに情けない顔で吹き飛ばされてしまったけどとりあえずはこちらが悪いのですぐに行動に移した。


自分は本当に済まなかったと謝りながらと次からは避けるからなと言うとそんなことを出来るかしらと言ってきたので頼むから先程みたいなことはしないでほしいとお願いした。


すると向こうは真っ赤になりながらその事は忘れなさいと言いながらも攻撃を始めてきた。


それにしてもここまで戦って今なおこれ程に動けるなんてやはり原作キャラは格別だなと感心をしていた。


それでもそろそろ決着をつけないといけないかなと考えて自分は今度は自ら突撃をした。


すると今まで攻撃をしてこなかったのでアンナの対応が遅れてしまったのを確認して自分はアンナを投げ飛ばしてそのまま追撃をして首元に自分が持っていた刀で斬る一歩手前で止めてから勝負は自分の勝ちで宜しいでしょうかと審判に尋ねた。


それを聞いた審判が慌てて自分の勝ちを宣言するのだった。すると周りはガヤガヤと騒いでいた。


先程の光景が信じられなかったのか自分が不正しているとかアンナに対しても悪魔の恥晒しとか罵声も聞こえてきていた。


流石にイラッとくるなこう見えてアンナは前世から推しキャラでもあったのでそれに対する罵声とか屈辱的な発言にはイラッとしていた。


自分は・・・まあ、前世から色んなことを言われていたのでその辺の耐久性はあるから良いけど推しキャラのアンナにはそんなのはあるわけ無いのでイラッとしていたのでここは一つ懲らしめることにした。



「済みませんが先程から外野から罵声などが聞こえてくるのですけど・・・それを言うのであれば自分如きは倒せるという事なのですよね。是非とも罵声を出した者には来てもらって自分と対決をしてほしいのですけど」



それを言うと二人ほどの悪魔が下等生物の分際でと名乗り出てきて自分の前に現れた。すると二人ともすぐに攻撃を始めたので自分はその二人に対して顔面を全力で殴り飛ばした。


すると先程の二人は飛んでしまって壁にめり込んで気を失っていた。周りはそれを見て真っ青になりながらこちらを見てきた。


それを見た自分は笑顔でさて、次に自分と手合わせをしてくれる優しい者はいますかと言うと周りはシーンとしてしまった。


それなので今日はここまでと言う事でと言ってから解散になった。今日の姿を見てあの下等生物はコネで入学したのではないのだなと言われていた。


それはこの学園にコネで入るような甘い場所ではないのは知っているよねと思いながらもとりあえずは一難は去ったから良いかなと思っていたらそう言えば自分が泊まる場所を確保していなかった。


どうしよう急に確保なんて出来ないからな、どうすればと思っていた。そんな時にあることを思い出したのである人物にお願いをしてみたのであった。



「本当に申し訳ないけど泊まる場所を確保するのを忘れてしまったから半月ぐらいで構わないから泊まらせてほしい。お願いできませんか、アンナさん」

「・・・はぁ、本来ならばお断りをするところですけど先程の勝負に負けましたので仕方がなく受け入れますわ」



彼女は仕方がないと表情を出しながらも受け入れてくれた。


良かった、これで今日の勝負には意味があったなと喜んでお礼をするとアンナは別に勝負に負けたから聞いてあげただけなんだからと言うのだった。


その代わりに半月後になったらまた勝負を受けなさいと言われた。


こちらは助かってる身なので断る理由はないなとして承諾をするのだった。


なので早速少ないけど荷物など持って彼女が使っている場所に向かう事になったのであった。

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