第11話
ある日、好奇心旺盛な
見た目は手のひらサイズのツルピカ頭で小人の様な奴だ。
「ヒトの子...話そ?」
俺はその好奇心旺盛な
「もちろん、話そう。」
「俺の名前は
「オレはツクモ。ここら辺をいつもウロウロしてるんだ。」
「そうか、ツクモ。俺、
ツクモは首をかしげた。
「そりゃ大変だな。でも、話せるだけで大きな一歩だよ。オレたち
「悩みって、どんなこと?」
「例えば…この近くの大きな木が最近枯れ始めてて、そこに住んでる
俺はその話に興味を持った。
「その木、俺も見てみるよ。何か手伝えるかもしれない。」
ツクモは嬉しそうに跳ねた。
「本当か?じゃあ、案内するよ!!」
ツクモに導かれて、俺はその木の場所に向かった。
そこには、下にいる俺たちに光を届けないほど立派な大樹があり、確かに葉が枯れかけていた。
周囲には不安そうな
「これがその木だよ、カイト。どうする?」
俺は木に手を触れて、静かに考えた。「
その時、木の近くに
「若者よ、この木には長年の精霊が宿っている。しかし...」
俺は木の
「しかし、何が起きているんですか?」
木の
「確かにヒトの活動が影響を与えることもあるが、この木の異変はそれだけではない。この地のバランスが崩れた原因が他にあるのだ。」
「他の原因…?」
木の
「ここ数ヶ月、強力な
俺は眉をひそめた。「強力な
「おそらく、遠くの山々から流れ込んでくるものだろう。この地の
「じゃあ、その原因を突き止めて、対処しないといけないんですね。」
「そうだ。私は、木の側を離れられない。お前が
「分かりました。俺、全力で頑張ります。」
ツクモが隣で
「オレも手伝うよ、カイト。オレたち
「ありがとう、ツクモ。みんなで力を合わせて頑張ろう。」
その後、俺とツクモは周囲の
中には、俺の話を聞いたのか、最初は怖がってた
ある日、俺たちは山の奥深くで異様な気配を感じ取った。
その場所には巨大な岩があり、そこから黒い煙が立ち上っていた。
「これは...絶対そうだ...」
俺は
すると、岩の裏側に大きな裂け目があり、そこから強力な
「恐らく、この裂け目が原因だ…」
ツクモが何かを知っているのか言った。
「その裂け目を塞ぐためには、強力な封印の力が必要だよ。カイトがそのチカラを持っているのなら、試してみたら?」
俺は深呼吸をしてから、手を裂け目に向けて集中した。
「封印の力よ、集まれ!!...こんなので良いかな?」
すると、俺の手に模様が現れそこから光を放ち、裂け目を覆い始めた。
光は次第に強くなり、ついには裂け目を完全に封じ込めた。
裂け目が封じられると、周囲の空気が一気に軽くなり、黒い煙も消え去った。
「俺にこんな力が...ありがとう
問題の木に戻ると木の
「これで一安心だ。しかし、これからも気を抜くな。
「分かりました。これからも
ツクモが嬉しそうに言った。
「オレたちも一緒だ、カイト!!」
「ありがとう、ツクモ。これからもよろし...」
安心したのか、ふと気が抜けて俺は倒れた。
木の
「まったく、世話の焼ける小僧だ...ありがとう、
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