七不思議編
第7話
ホームルームが終わり、クラスメイトが一斉に下校していく中、
この学校の七不思議を確かめる為だそうだ...
「で!!なんで僕が残されないといけないんだよ!!」
そう言っている僕は
「誰に説明してんだよ」
「なんでも〜なんでも〜、そういや七不思議って何があんの?」
〜
・夜闇に聞こえてくる
「これは、薄暗くなった静かな教室の
「
〜
・図書室の
「深夜、図書室の一角から本のページをめくる音と共に、誰かが何かを
「なんか、しょうもなすぎる!!」
〜
・鏡に映るもう一人の自分
「校舎の古い鏡の前に立つと、自分とは異なる表情や仕草をするもう一人の自分が映る。その鏡を覗いた者は、やがて鏡の中に引き込まれるという」
「いきなり怖くなんじゃん!!」
〜
・廊下の消えない足音
「夜遅く、誰もいないはずの3階校舎の廊下で、一定のリズムで響く足音が聞こえる。その足音を追っても、音の主は見つからず、音だけが消えないまま続く」
「うぅぅ、なんか地味に嫌だ!!」
〜
・保健室の影人形
「古びた校舎の保健室で、夜になると壁に人形のような影が現れる。その影は誰かが近づくと動き出し、急に消えると言われている」
「消えんの!!それだけ?何かしろよ!!」
〜
・理科室の静かなる叫び
「夜の理科室で実験道具を片付けていると、突然、誰かの叫び声が聞こえる。しかし、声の主は見つからず、部屋には誰もいない」
「ただ単に迷惑だな!!」
〜
・美術室の動く絵画
「美術室にある一枚の絵画が、夜になると少しずつ動き出すと言われている。見ている者の目を盗んで、その位置を変えることがあるという。やってる時ワクワクしてるらしい。」
「やってる事かわいい!!」
「まぁ、こんな感じだね」
なんか面白そうなのがいくつかあったから協力するのも良さそうな気がしてきた...
「お前も興味湧いてきただろ?一緒に七不思議を解き明かそうぜ」
「まぁ、確かにちょっと面白そうだけど...怖いのもあるしな〜」
「大丈夫だって!二人いれば怖くないさ。まずは、どれから行く?」
僕は考えた、どの七不思議から始めるべきか。
そうして、ふと頭に浮かんだのは...
「やっぱり、一番怖そうなのから攻めるべきだろう。『鏡に映るもう一人の自分』だね。」
「おお、やる気だな。じゃあ、校舎の古い鏡がある場所に行こう。確か、校舎の2階に登る階段にあるらしい。」
僕たちは必要な準備を整え階段へと向かった。
夜の学校は静まり返っており、薄暗い廊下を歩くたびに足音が響き渡る。
そんなこんなで階段に着いた。
「これか...」
僕たちは鏡の前に立った。
緊張感が高まる中、鏡をじっと見つめる。
最初は何も起こらなかったが、徐々に鏡の中の自分がこちらを見返す目つきが変わり始めた。
「なんか、動いてないか...?」
「そうか...?いや、でも確かに...」
その時、鏡の中の僕の顔が突然にやりと笑い、手を伸ばしてきた。
現実の僕は動いていないのに、鏡の中の手がこちらに迫ってくるように見える。
「
「待て!!もう少しだ...」
しかし、その瞬間、鏡の中の僕の手が
鏡に向けて拳を突き出した。
鏡はパリンと音を立てて酷く割れた。
その時、鏡の中から怒こった声が聞こえてきた。
「いきなり何すんだよ!!」
そう言い残して消えていった。
「...え!!それだけ!!絶対もっとあったでしょ!!
「なんかあっけなかったな、このまま他の七不思議も解決していこうぜ!!」
「そういや、割った鏡どうすんの?」
「ああ、それは大丈夫だろ。見てみ!!割れてないぞ!!」
「何で!!割れてない?戻ってるの?」
「きっと、あいつが上に重なってただけで、殴った時は本体にはとどいていなかったんだろう。それより、次はどこ行く?」
「そうだね~、ここから近い。『廊下の消えない足音』かな~」
僕たちは一息ついてから、次の七不思議「廊下の消えない足音」に挑むことにした。
まだ学校は静まり返っており、夜の闇が不気味さを増していた。
「確か、これは3階の廊下だったよな。」
「うん、誰もいないはずの廊下で、一定のリズムで響く足音が聞こえるんだってさ。行ってみよう。」
僕たちは3階へと向かう階段を登った。
夜の校舎はさらに薄暗く、足音が反響してより一層怖さを感じさせる。
「着いたぞ。ここが問題の廊下だ。」
3階の廊下は長く、左右にいくつもの教室が並んでいる。
静かに耳を
一定のリズムで、こちらに近づいてくるようだった。
「聞こえるか?これが消えない足音か...」
「うん、確かに。でも、誰もいないのに不思議だな。」
僕たちは
足音は確かに聞こえ続け、廊下の奥へと誘導するように響いていた。
しかし、どれだけ進んでも足音の主は見当たらない。
「おかしいな、ずっと聞こえてるけど、誰もいない...」
「もしかして、この足音自体が幽霊なのかもな。」
その時、足音が突然止まり、廊下の奥からひそひそ声が聞こえた。
僕たちは立ち止まり、耳を
「今度は何だ...?」
「さぁ、でも何か話してるみたいだね。」
僕たちは声の方へ
声は途切れ途切れに聞こえ、まるで誰かが話しているようだった。
「...ねぇ...早く...こっちに...」
突然、足音と共にひそひそ声が大きくなり、僕たちの周りを取り囲むように響き渡った。恐怖が一気に押し寄せてきた。
「何だコレ...怖すぎる...」
「
僕たちは一斉に走り出し、3階の廊下から逃げ出した。
1階まで駆け下りて、ようやく安全な場所に辿り着いた。
「はぁ、はぁ...なんだったん、あれ...」
「さすがに怖すぎたな...でも、確かにあれが消えない足音だったんだな。次はどうする?まだ他にも七不思議は残ってるぞ。」
「うーん...次はもう少し軽いのがいいな〜『図書室の
「いいな。それなら、今のうちに行こう。」
僕たちは再び気を取り直し、次の七不思議に挑むべく図書室へと向かった。
夜の学校はまだまだ不気味さを保ち続けていた...
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