数ヶ月後!



 村を手に入れてから数ヶ月がすぎた。


 最初の方は反逆とか奇襲が来るかもしれないということで気が抜けなかったが2週間ほどたっても村人たちは攻めてこず1ヶ月が経つ頃には冒険者も来るようになったから一安心だ。


 やはり互いにウィン・ウィンの関係になれる提案をしたことが良かったのかもしれないな。


 冒険者たちは流石に高ランクの冒険者などはこの辺境の地まで来る旨味がないらしくダンジョンに訪れるのは初心者冒険者や強くても中堅所の冒険者ぐらいだ。


 そうだ。冒険者の詳しい内容を村人から聞いたんだったな。これからのダンジョンのためにも整理しとかないとだ。


 まず冒険者にはよくあるランク制度というものがある。

 上から五ツ星、四ツ星、三ツ星、二ツ星、一ツ星という別れ方をしている。

 その中で一ツ星が初心者冒険者という立ち位置らしい。ちなみに今訪れている冒険者は一ツ星か二ツ星だ。


 その理由として、まず辺境の地にある新しいダンジョンというのがでかい。

 ただでさえ遠い場所にあるにもかかわらず新しいダンジョンということでとれる戦利品もしょぼいものが多いということらしく上の冒険者は来る必要が無いということだ。


 これは俺も非常に有難かった。いざとなればファウストやヘラ、それに今日買う予定のやつもいるから負けはしないだろうが、危険なダンジョンと認定されてダンジョンを破壊しにこられては大変だしね。


 冒険者の話に戻るが、三ツ星からは指名依頼が来ることがあるらしい。つまりそれだけ強いということであるため今はまだ来ないでくれて非常に助かる。

 そして、五ツ星は各国に1パーティーか二パーティーいればいい方だと言う。絶対に来ないでほしいものだ。



 今のところはそこそこの魔物をダンジョンに解き放ってそこそこの物を宝箱に入れてたまにファウストやヘラに協力してもらってDPを手に入れるために冒険者を倒したりしている。

 そのおかげでDPがついに10000を超えたのだ。

 初めの頃は初回報酬などでDPは沢山貰えたが普通にしていると本当に貯まらない。

 冒険者が来ればもちろん多少は貰えるが、冒険者が来るということは生み出した魔物が死ぬということであり、ぶっちゃけギリギリ黒字という感じだった。


 なのでこの10000は慎重に使うつもりだ。

 と言ってもそのうちの8000は何に使うか決めてある。

 それは『オーガリーダー』だ。

 最初は3000のオークリーダーを買うつもりだったのだが、ファウスト曰く

「オーガはゴブリンの進化先の一つなんだぜ。だから俺はオークよりも進化したゴブリンの統率が取れるようにオーガリーダーを買うことをすすめるぜ。」

 らしい。

 確かにゴブリンは小鬼、オーガは大鬼と書くとも聞くし納得だ。


 そういう理由でここまで貯まるのを待っていたのだ。


 さっそく俺はヘラとファウストを呼んでオーガリーダーを買うことにした。


「よし、やっと10000貯まったからオーガリーダーを呼べるよ。二人とも本当にありがとう。」


「ボクはカイトの配下なんだから当然のことをしただけだよ!でも新しい仲間が増えるんだ。楽しみだよ。」


「俺はあんたに呼ばれた身だからな。当然のことをしただけだ。だが、俺の上位種が来たからって俺を忘れるのは勘弁だぜ!」


「もちろん忘れるわけないよ。ファウストにもヘラにもほんとに感謝してるよ!」



「よし、じゃあ買うよ!」


 そう言って俺はオーガリーダーを買った。

 するとヘラよりも一回りでかくおでこの辺りに角が2本生えた女が現れた。


「ふむ。お前が私を呼んだマスターか?そして周りの御二方はマスターの仲間だな。我はオーガリーダーだ。よろしく頼む。」


 そう言って着物姿で腰に刀をつけた女がこちらに顔を向けてきた。


「そうだね。俺がここのダンジョンマスターだ。君の推察通りそこのふたりは俺の仲間だ。」


「ボクはヘラ、よろしく!」


「俺はファウストだ。同じリーダー同士仲良くやろうや。」


「ああ、こちらこそよろしく頼む。私はまだ生まれたばかりだからな。間違ったことをするかもしれないがその時は教えてくれるとありがたい。」


「よし、じゃあ早速名前をつけないとだな。

 そうだな……。トウカというのはどうかな?」


「トウカ…。いい名前だ。マスター、感謝する。」


「気に入ってくれてよかったよ!それじゃトウカ。呼んでからすぐだけどささやかな歓迎会をしようと思うんだ。どうかな?」


「もちろん参加する。私も仲間のことはよく知りたいしな。」


「ならさっそく歓迎会といこう!」


 そうして俺たちは四人で歓迎会をすることにした。






 新たな問題がすぐそこまで来ているとも知らずに…



 ――――――――――――――――――――


 以上で一章は終わりです。


 1ヶ月空いてしまいすみません。リアルで忙しく修正する暇がありませんでした。


続きは今年中にかければいいなと思っています。


 最後に良ければ星一でも構わないので評価をしていただけるとモチベにつながります!


 第二章はお姫様を登場させる予定です!

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