初めての人殺し


そう。俺は何を隠そうボクっ娘大好き人間なのだ。

 可愛い子が「ボク」って言うの最高だと思わないか?

 そして見た目がボーイッシュだと尚良きだ!


 だから目の前のこの子に俺はすごくドキドキしている!

 お目目はクリっとしていて唇はプリっとしている。

 見た目も一見男っぽいと捉えられるが、よくよく見ると髪の毛も黒のサラサラだったりとしっかりと女の子だとわかる。

 お胸もちょうど良き!


 だからこそこの子がそんなことを聞いてきて頭の中がはてなになっている。


「当たり前だろ。君みたいな子を変だなんて思うはずがないだろ。むしろ君みたいの子が一番好きだぞ!」


 と前の俺だったなら絶対言わないような台詞をはいてみる。


 すると今まで涙目だった彼女が本格的に泣いてしまった。


「うっ、ううっ……。そんなこと言ってくれたのは…うぅ…あなたがはじめてだよ。」


「どうしたんだよそんなに泣いて。……そうだ。なんでさっきは連れの男にけられてたんだ?

 君がそんなに卑屈なのと関係はあったりするの?」


 俺は少し気になったことを聞いた。


「ボクはこんな感じだから村ではいないものとして扱われてたんだ。ボクの村は女は女らしくしろって言う感じだったから。だから親にも嫌な扱いをされてたんだ。だから今君に褒められて嬉しくて………………


 あの人はボクの兄だ。だけどボクは一度も兄だとは思ったことは無いんだ。だってあんな酷いことをする人をどうして兄と思わないといけないのか僕には分からないよ…………」


 彼女は今までの不満を吐き出すようにずっと喋り続けていた。


 俺は彼女の話を一通り聞いてひとつ決めたことがある。それは必ずあの兄と呼ばれた男は殺す。と。




 しばらくすると一通り吐きだした彼女はだいぶ落ち着いてきたようだ。


「それで…ボクはどうなるの?あいつは今どうしてるの?」


 と彼女は聞いてきた。


「君は今のところどうするつもりもないよ。

 それよりも今はあの男をどう殺すか考えてるんだ。

 君にこんな辛い思いをさせたあいつを俺は許せないよ。たとえ君と俺に関わりがないとしても一人の人として許せない。だから俺はあいつを殺すつもりだ。」


 と、俺なりの考えを彼女に伝えた。

 すると彼女は少し考えた後にこういってきた。


「無理を承知なのはわかっているんだ。だけどボクはあいつを許したくない。だからあいつを殺すと言うなら僕もその瞬間を見たいんだ。」


 そう言われたら俺はそれを拒否することなんてできない。


「もちろんいいよ。」


「ありがとう。それさえ見れたらボクは満足だから。どうせ村に帰ってもあの親に……」


 ……


 そんなことを話していたらもうひとつの牢屋に話していた男が入ってきた。

 どうやら気絶をしていて怪我も酷そうだ。


「あははっ…いい気味だよ!こいつがこんな目にあってるなんて見たことがないよ!」


 こいつの姿を見た瞬間彼女がすごく喜んでいるのがわかった。

 本当に恨んでいるようだな。


 暫くそっとしといてあげよう。その間に俺はこいつを殺すための準備をしなければいけないからな。






 俺は残ったDPを使って罠の【四肢拘束】を買った。

 これは罠とは言いつつも普通に使うことができ、強度もあり、並大抵の事じゃ壊れないらしい。


 とにかく俺は早速あいつのところにこれを設置した。


 あとは…ゴブリンが持ってるナイフを借りるか。

 俺は配置してあったゴブリンを呼んでナイフを二本借りることにした。

 一つは彼女の分だ。



 準備が終わった俺は直ぐに牢屋のところに戻った。

 俺はとりあえず彼女のことを一旦解放してあげた。そして先程借りたナイフを彼女に渡して、


「これを渡しておくよ。今からあいつを殺すから。君もやりたければやっていいから。」


「ありがとうございます。」


 次に俺はまたオプションを開いてあいつを先程設置した拘束器具に拘束し始めた。すると流石にわかったのか意識が戻ったようだ。


「お、れは……。ここはどこだ?……たしか俺はゴブリンごときにやられて…。」


 そう言いながらあいつはこちらの方を見ると目が覚めたのか、


「ん?なんでお前がここにいるんだ!しかもなんで俺がこんな格好で捕まってるんだよ!おい!早く助けろ!」


 とまるで彼女を奴隷みたいな扱いのような言い方で叫び出した。

 あまりにもクソみたいなことを言っているのでたまらず俺は喋りだした。


「黙れ貴様!今のお前に喋る資格はねぇ!お前は今俺に生かされてもらってる立場だということを理解しろよクズ!」


 ちょっと普段の俺じゃ言わないような言葉遣いをしてしまった。


 たださすがに理解したのかこのクソ野郎は口を噤んだ。


「カスでも理解はできるようだな。なら俺の質問に答えろよ。

 なぜこのダンジョンに来た。」


「それは俺の親を村長にするためだ…です。」


なんだこいつ。すげービビってやがるな。


「そうか。……なら次の質問だ。お前は彼女をなんでこんなひどい扱いをしているんだ。」


「それは…………女らしくないからです。女が女らしくしないなら生まれた意味がないじゃないですか。だから俺らはこいつを使ってやってるんです。」


 なんというクソみたいなところなんだ。


 隣を見ると彼女はとても辛そうな顔をしている。

 早めに終わらせてあげた方が良さそうだ。


「わかった。なら最後に……君。何か言いたいことは無いかい?」


 と、彼女に聞いてみた。


「もちろんありますよ!今までボクのことをよくもいいようにしてくれたな!僕がどんな思いで、どんな気持ちで生きてきたかお前にわかるかい!……だけどもういいんだ。だから今までの分を全部お前に返すよ!」


 と、彼女は言いながらさっき手渡したナイフで彼のことを斬った。


「グオォォォ……痛てーよ!何しやがるんだ!……グハッ!

 クソっ…俺は悪くねぇ。ハァ……ハァ……。」


 とこいつは叫び出した。

 こいつを斬る度に彼女はどこか辛そうな顔をしている。きっと優しい子なのだろうということがひしひしと伝わってくる。

 さすがにこれ以上彼女に辛い想いをさせてはいけないと思った俺は


「もうやめるんだ。あとは俺がやる。君はあっちへ戻った方がいい。」


 と伝えた。


 彼女は辛そうな顔をしながらも頷き向こうの牢屋へと向かっていった。


 あとは俺がやる!


「お前みたいなクズは俺がいちばん嫌いなタイプだ。周りがそうだからと言う建前で自分の家族を奴隷のように扱うその腐った考え。許されるわけが無い!

 死ね!」


 と、俺は最後にこう言いながらこいつの頭をナイフで突き刺した。


 とても気持ち悪い感触が手に残った。


 ――――――――――――――――――――――



 どうも。


 いつかヘラの過去については書きたいなとは思っていますが、自分のモチベがあるうちに先へと進ませたいので少し巻になってしまいました。反省。


 作品内では過剰な男尊女卑を出しましたが私自身はそんなことは一切思ってないですからね!


 さて、みなさんもお気づきかと思いますが、1人目のヒロイン?はこの子となります。他にものじゃロリや巨乳シスターなどは考えていますがまだ大まかなストーリーはできてないので頑張って書きたいと思います。

 見てくれてる人いるかな?


 とにかく、星1でも構わないのでどうか評価をお願い致します(♡ᴗ͈ˬᴗ͈)


 では。また。

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