ボクっ娘は可愛い。
入ってきた侵入者を見てみるとどうやら男と女の2人組らしい。
けっ。恋人か?
と思ったらどうやら違うっぽい。
男の人が女の人をけったりつついたりしている。
なんてカス野郎だ。普通は男がしっかりと女を守るべきだろうに。女の方なんてなんか震えてるぞ。可哀想に。
そして俺はふと思い出した。
先程DPが5000入ったことを。なので牢屋を買ってみることにした。
だって女を足蹴にするやつなんてろくな奴じゃないだろうし事情を聞いてみたいしな。
さっそく牢屋をふたつ買った。
今のところ女の方が可哀想だとはいっても事情によっては男が正しい可能性もあるわけだし一応のためだ。
残りは3000DPか。
あれだな。農園を後で買うとしよう。人が来なかったら自給自足が必要そうだしDPも節約しないとだしな。
とりあえず今はこの2人組をどうにかしないとな。
とは言っても今のところ俺に出来るのは眺めてることぐらいだけだけど。
――――――――――――――――――――
その頃2人は一本道を歩いていた。
「何だこのダンジョン。魔物が全くいねぇじゃねぇか!」
「…………」
「ったくなんか喋れよな。」
ダイはあまりにも何も無いこのダンジョンにイライラしながらも歩いているが、ふととあるものを見つけた。
「なんだありゃ。……もしかして落とし穴かなんかか?」
するとダイは
「おい、ヘラ。お前が突っ込んでこい。」
とひどい命令をした。
もちろん力では勝てないヘラは
(ここでボクの人生も終わるのかな。次の人生はもっと幸せになりたいな。)
とあまりにも悲観的なことを考えながら頷いて落とし穴に向かっていった。
案の定そこは落とし穴でありヘラは垂直に落ちていった。
「うわぁぁぁぁ!」
しかし彼女はいつまでも落下の衝撃が来ないことに違和感を感じて下を見るとなんとそこには海斗がしかけたスライムが一面にいた。
海斗にとってはこのスライムでとどめを刺すはずだったものが奇しくもクッションの役割を果たしただけでなく、その衝撃で一匹残らずに死んでしまったのだった。
「やっぱり落とし穴だったか。おい!終わったらさっさと上がってこい!」
「ご、ごめんなさい。でも……足場がなくて上がれないんだ。」
「そんぐらい何とかしろよ。使えねぇな。」
だが、ダイは考えた。
(確か落とし穴にリソースをこれだけはいたと考えるならば恐らくもう魔物はいても1、2匹くらいだろう。ならここはこいつを放置して先に行く方がいいかもしれねぇな。)
そう考えたダイは
「俺は先に行くからお前は自分で何とかしろよ。じゃあな。」
と言ってヘラを置いて先に行ってしまった。
置いてかれてしまったヘラは
「はぁ……自力ではどう頑張っても上がれないし、助けも来ないだろうな。ボクはここで死んじゃうのか。」
と嘆いていた。
すると急に辺りが光ると……
――――――――――――――――――――
一方、ヘラを置いて1人でさらに奥へと進むダイはしばらくすると開けた場所へと出てきた。
「なんだここは?無駄に広いくせに何もいないじゃないか。」
とダイは愚痴を言っている。すると、
「グゲギャッギャッ」
「ゲゲッグゲッ」
「グゲッ」
という不快な声とともに多数のゴブリンが出てきた。
「やっとお出ましか……って何だこの量は。多すぎだろうが。」
ダイは自分の予想よりも何倍も多い魔物の数に驚きを隠せないでいた。しかし、村でもそこそこの実力のあるダイは驚きはしたものの恐れてはいなかった。
「まぁ量は予想外だが所詮ゴブリン。俺なら余裕だ。」
そう言ってダイはゴブリン軍団(笑)の先頭にいるゴブリン目掛けて槍を突き刺した。
――ズシャッ
と勢いよく突き刺した槍が突き刺さったゴブリンは一瞬で死んだがダイは少し違和感を覚えた。
(なんだ?あのゴブリン。普通のゴブリンより硬いし気のせいか動きも少し早かったように見えるぞ。)
確かに違和感を覚えたダイだったが、違和感は気のせいだと思いそのまま残りのゴブリンを倒すために槍を振るい続けた。
しかし彼の違和感は気のせいではなかった。
海斗の指揮による微量の能力の上昇と、一体だけだが、ゴブリンメイジによる支援魔法によって、出来たばかりのダンジョンにしてはありえない強さのゴブリンたちになっていたのだった。
しばらくすると最初は勢いのあったダイも継続的な支援を受けているゴブリンたちの妙に連携の取れている戦いに押され始め、五体を倒したあたりで致命的な一撃を受けてしまい、そこからは防戦一方となった。
しかし、それがいつまでも続く訳もなくダイはゴブリンたちにボコボコにされながら意識を失ったのだった。
――――――――――――――――――――
ダイがゴブリンたちと出会う直前。
一瞬光ったことで目を瞑ったヘラは、目を開けるとさっきまでとは違う光景が見えた。目の前に格子があるのだ。
(ここは……牢屋?)
そう思ったヘラに声をかける者がいた。
そう。海斗だ。
「初めまして。俺はここのダンジョンマスターをやらせてもらってる。君たちのことは見ていたが貴女はなにか悪いことをしていたのか?それともあの男になにかされていたのか?良かったら教えて欲しい。」
そう言って彼女に海斗は声をかけた。
するとヘラは今にも泣き出しそうな声で海斗にこう聞いた。
「貴方はボクを変だと思わない?
ボクは女なのに武芸が好きで喋り方も少し男っぽいんだ。だから……。
貴方はボクのことをどう思うの?」
それを聞いて海斗はこう思った。
ボクっ娘来たーー!。と。
――――――――――――――――――――
自分の他の作品を見てもらえばわかると思うんですけど直ぐに終わってますよね。
やっぱりモチベって大切なんですよね。
他の作品はとにかく誰かに評価して欲しくて書いたそばから出してたんですよ。
んで、ほとんど見て貰えなくて評価も貰えずにモチベがダウン(-_-)⤵。
なのでこの作品は一章を書き終わってから投稿することにしたんです。
一章はお試しという形で書いているので全体的な話の膨らみはあまりないですが二章以降は文量を多くして行けたらなとは思っています。
良い悪い別にして評価を貰えるって言うのはやっぱり嬉しいことだなと改めて思っています。
なので星1でも構わないのでどうか評価をお願い致します!
では。また。
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