眩しすぎて虚しくなる。

恐ろしいほどに鮮やかな白黒の世界

眩しすぎて虚しくなる

 あの人はスゴい。感情で語る。心もキレイだから、その感情は誰もを魅了する。

 でも、僕はそんなところが憎い。

 

 一人ひとりに語りかけてくれる。覚えててくれるから、誰もを引きつける。

 そんなところが恨めしい。

 

 雰囲気だって、仕草だって、独り言でさえ敵わない。

 

 あの人は、僕に話しかけてきて。僕は避けてしまって。

 それでも追いかけてくる。

 もう逃げられないとき、あの人は教えてくれた。

 

 僕は、安心した。そして、あの人を知りたくなった。

 虚しさが、薄れた気がした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

眩しすぎて虚しくなる。 恐ろしいほどに鮮やかな白黒の世界 @Nyutaro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ