第18話 ミスの対応策
せっかちな性格の人は、勢いよく話を進めやすいので、ストーカーのような「悪役令嬢」グルグルに取り付かれてしまい、物事の真偽を確かめなかったり、細かな点を無視したりしてしまいます。
それらが勘違いのきっかけになり、ミスを増やすことになります。
仕事に慣れてくると、つい自分の力を過信して「悪役令嬢」ポカに取り付かれやすくなります。判断を誤ったまま思い込む原因になり、勘違いを引き起こします。
熟練してきても「おごり」が生まれてしまうと「悪役令嬢」ポカに取り付かれ、勘違いによるミスが起こります。
取り付かれた異世界の「悪役令嬢」達を追い払うには、魔術と気力が必要のようです。
芥川龍之介の短編小説「魔術」の中に登場する婆羅門(ばらもん)の秘法を学んだインド魔術師ミスラ君は「魔術を使おうと思ったら、まず欲を捨てることです。あなたにはそれが出来ますか。」と言っています。
「悪役令嬢」に取り付かれてミスを起こしてしまった場合には、まずは、とにかくすぐ、素直に上司に報告します。
・欲を捨て、変に隠そうとしない、嘘をつかない
・潔く謝ることが大事
・相手が感情的になってもしっかり伝え、丁重にお詫びします。
相手の怒りを鎮め、謝罪を円滑に行うことがコツのようです。
「謝罪をせず状況説明を始めてしまう」「他者への責任転嫁」「自分を正当化する」といった行為は言語道断で、相手は極悪魔王のように雷雲を引き寄せてゴロゴロ怒り狂うことになるでしょう。
先方のミスの場合であっても、忍耐強く一応一通り話を聞くことがよいようです。話をろくに聞かずに「それは事実と違います」と、相手が怒りだしている最中に言ってしまうと、余計に怒りが倍増し、先方が顧客の関係では出入り禁止などの最悪事態となるので、くれぐれもご注意ください。
一通り話を聞いた後、催眠術の魔術が使えるようになるのです。
人の“性格”は遺伝の影響もあって、“十人十色”ということです。ということは“なくて七癖、有って四十八癖”もあるようです。出会ったその境遇は我が身から出た“運命”で、“未知との遭遇”と割り切って、取り組む必要がありそうです。
自己流で「悪役令嬢」達を追い払う方法を編み出すには、相手に合わせて、少なくても七つ、多い人は四十八手の癖が使えます。
何でもよいから相手の褒められることを探し出します。
良いところが見当たらなくても、
「律儀ですネ… 昔からやっていることを律儀に継続していらっしゃいますヨ」「しっかりしていますネ」など、
相手の自尊心をくすぐると、聞く耳を持ち始めるようです。
魔術は手品と同様、「原理•原則(種明かし)」、「タイミングと着目点(見せどころ)」、「失敗しやすい箇所」、「いい加減で済ますところ(相手を見ながら、程良い手加減)」など一つずつ分けて展開するとよさそうです。
無欲の分析で編み出した「魔法の処理剤」を使っていても、「悪役令嬢」達に取り付かれた新人達がいる企業では「突発事故」が起き、処理できなくなる事態が起こります。そのため、異常時の対策をしておかなければなりません。それを見越して、これまで排水処理実験で培ってきた結果一覧から類似の対応を拾い出して見直すと、今までにない新たな手品の種、見せどころ、手加減するところ、という魔術のカギを見つけるのに役立ちそうです。一安心してポカしそうなところも欠かせません。
芥川龍之介は「侏儒(しゅじゅ)の言葉」で、「「侏儒の言葉」は必ずしもわたしの思想を伝えるものではない。」・・・「一本の草よりも一すじの蔓草(つるくさ)、――しかもその蔓草は幾すじも蔓を伸ばしているかも知れない。」
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