第7話、魔法をかけて

「ルカちゃんこっちよ」

 私は商人さん達の仕事の顔合わせに冒険者組合に来ました。仕事の内容の確認と私は水の魔法の確認が主でした。簡単に言うと水の半分を飲める真水にして残りは凝縮する。海水だと真水と倍塩辛い塩水が残るという感じ。


 試しに麦酒と空のジョッキで試したら水と半分になって度数が倍になった麦酒が残り。商人さんの目の色が変わりました。

「ダゴン教団に話を通して下さい」

「「「「オレも呑みみたい!」」」」


 話もだいたい終わったので、まあいいか。

 希望者の麦酒に魔法をかけてから顔合わせは終わり出発は明後日の朝。必要な物を忘れずに買おう。


 麦酒に魔法は小遣いを貰ってかけた、結構な額になったよ。


 香辛料、主に塩やマスタードを教団関係の店で買い。神官長様への手紙を頼みました。魔法でお酒を倍に濃く出来きて商売になるのではと。

 上手く行けば更に教団関係の仕事が増えるかも知れない。


 商人さん達と護衛仲間の冒険者さん達が一口呑んでから目の色が変わったから売れると思うけど、正直私には良く判らない。


 その日の晩も焼きミンチ肉を食べた。チーズを乗せると更に味が変わって美味しいと聞いて試したら、最高でした。


 次の日、商人さんが神官長のサインの入った手紙を持ってきた。麦酒にかける魔法の手数料の取り決めだった、いつの間に!?しゅわしゅわは減ってしまうが度数が上がるので新しいお酒として教団と商人さんで売り出したいとか。教団に話をしてあるなら良いけど。

 試しに魔法を同じ麦酒に2回かけて度数と苦味が4倍のお酒を作ったら、その日は夜になるまで働く事になりました。余計な事はするもんじゃないね。


 その日の晩は商人さんにご馳走をご馳走になりました。色んな料理が出て来る料理店だった。高級店らしく聖女教育で習った仕草を総動員してなんとかした。商人さんは気にしなかったかも知れないけど。


 その夜は働いたからかすぐ眠りに付いた。その夜は大いなるお方の夢を見た気がする。とても喜ばれているようだ。地上のモノの供物がお気に召したのかな?魚や鯨だけじゃ飽きたのかな。


 次の日、出立の朝に無事に全員集まって出た。その時個人的に麦酒を濃くして欲しいと何人かに頼まれたので決まった料金を伝えた。町でなら良いよ、その魔法はそんなに負担じゃないし。


 それを聞いて何人かが喜んでいた。そんなに美味しいの?


 魔法をかけたのは私だけど、よくわからないな。護衛仲間は早くいっぱい呑みたいと言っていた。そんなに!?

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