第4章 金無しプロデューサー

第1章から第3章まで、Nから受けた精神的苦痛をまとめてきました。これら全て、お金をもらっている以上は、仕事として耐えなければと思いました。ですが、Nにはお金がありませんでした。「こっちが金を払って、お前を使ってやってるんだ」と偉そうなこと言っておきながら、資本がなかったのです。

『金は出すが、口は出さない』ではなく、『金はないけど、口は出す』というパターンだったのです。

ちょっと私が意見を言うと、露骨に嫌な顔をして「金を出してやってるのは私だ」と、私の意見に耳を傾けようとしません。以来、私はNに意見を言わなくなりました。それでも何かトラブルが起きると、「お前、あの時何も言わなかったじゃないか」と責任転嫁をする始末。


そのくせ、「私の仕事が片付くまで、他の仕事は引き受けるな」と、行動制限をしてきました。こちらにも生活がかかっているので、お金を稼がなければいけません。Nには内緒で、他の仕事をしていたのですが、第2章で書いたように、LINEトークを隈なくチェックされてしまい、そこで他の仕事をしていることがバレて、結果罵詈雑言を浴びせられることになりました。

また、移動にかかる交通費や、資料印刷等にかかる印刷費といった経費も、未だ一銭も払われていないのが現状です。


経費の未精算だけでなく、借金も未だ未返済なのが、Nの凄いところです。

ある仕事を一緒にやったとき、赤字になったことがありました。取引先に支払わなければならないものがあったのですが、赤字なので当然、本来ならばプロデューサーが責任を持たなければいけません。ですが、資本がないNに頼まれて、私は20万円をNに貸しました。5000円あるいは1万円を少しずつ返済してもらっていたのですが、その返済期間の最中に、我慢の限界に達した私はNと縁を切りました。しかし残りの13万5000円は、未だ返済されておりません。


金銭をめぐっては、Nはこれまた卑劣な技を持っています。

別の仕事で一緒になったキャストの一人にいちゃもんをつけたのです。面倒事になると思ったキャスト側から縁を切ってきたのですが、そこでNは「払わなくても良い、払わなくて済んだ」と上機嫌になっていました。おそらく、そうやってキャストやスタッフに様々な因縁をつけて、自分から縁を切らせ、「自分から縁を切ったんだから、金払わなくても良いでしょ」という歪んだ考えを持っているのかもしれません。

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