第12話 閑話休題 ハイヤーセルフさんと遊んだ話

(これ一度寝ぼけて近況ノートに書いて、起きてからやべえ奴だと思われるなと思って消したんで、もしかしたら一度読んだ人居るかもしれない……オカルトな読み切りなら許されるかしらと思って書いてみます)


 今回は多少オカルトですけど怖い話では無いです。


 鬱で休職に入った頃の話です。


 ちなみに鬱の原因は体調不良と病院の対応と働かない同僚とコロナ禍の上司の対応なんで、心霊とかは全然関係ないです。

(ただし厄年でした。あと、若干悪化に拍車をかけた現象がありましたが、それはまた後日)

 まあアレです、結局怖いのは人間と神様です。


 お化けさんなんてものはその場は怖いですけど、翌日くらいには大抵どうでも良くなるものです。


 もちろん1話みたいに明らかにこちら側が悪い時や、10話の右側の人みたいに感謝をしたい時は心に留めおきます。忘れてはいけないこともあります。


 でも通りすがりの悪意や、たまたま波長があって聞こえたなんてものは、所詮その場限り……いや長いこと粘着されたことも無くは無いのですが、それも過ぎてしまえば、大抵はなんて事無い思い出です。

 通りすがりの変な人に体当された。そういう類のものです。

 都心に良く居る体当たりおじさんみたいなものです。(全員捕まれ)


 だからこうして書き記しても何の障りも無いわけです。

 自分からちょっかいを出さなければ、大抵のものはちょっとした貰い事故程度で済みます。

(中にはとんでもないものも居ましたが、その話はネタが切れた頃にしようと思います)


 話が逸れました。


「ヒプノセラピー」をご存知でしょうか。

 催眠状態から自身の未来や、前世を見れたりするというアレです。

 オカルト系の漫画雑誌とかで良く見るやつですね。


 私は寝る時に「過去世への誘導」系の動画を愛用していました。

 というのも、YouTubeにセラピストさんが催眠誘導してくれる動画が山ほどあるんですよ。

 んで、コメント欄を見ると

「めちゃくちゃ眠れます!」

「入眠動画に最適!」

「不眠症が治りました!」


 みんな寝てます。


 入眠系の動画山ほど見ましたけど、α波系とか一度も寝れた事無い。

 正直ヒプノセラピーが一番寝れました。

(無論本来の使いでは無い)

(個人差はあると思います)


 そうなんです、前世は一度も見れませんでしたけど、めちゃくちゃ寝れるんですこれ。


 不眠症の方是非試して見てください。

 セラピストさんの声質とか、そういう差異はあるので、耳障りが良いのを探すと良いです。


 んで。薬害に肝臓をやられて睡眠薬が使えなかった私は、ずっと過去世への誘導で寝てたんですが、そのうち飽きてきちゃったんです。過去世見れないし。


 そうして、ヒプノセラピーの他の動画を漁る事にしました。そうして出てきたのが「ハイヤーセルフと繋がる」系の動画。これまたYouTubeに山ほどあります。

 ハイヤーセルフって言うのは……まあ私も詳しく無いんですけど「高次元の自分」という感じです。

 自分の在り方ややるべき事を教えてくれる存在、みたいなイメージでしょうか。気になる人はググッてください。


 早速再生して寝に入りました。

 結論から言うと、あっさり会えてしまいました。ハイヤーセルフさん。

 ちなみに夢の中とかじゃなくて催眠かかってても全然起きてる状態です。

 ていうか過去世より全然成功し易いらしいんですよね。

 コメント欄も、過去世は皆寝てるけどハイヤーセルフとのコンタクトは結構成功してる人が多いイメージです。


 一度目の逢瀬は何があったかは伏せます。

 思い出として大切にしておきたいからです。

 コンタクト後は鬱病の症状である「焦燥感」「何時も何かに追われている恐怖」「××衝動」が劇的に改善しました。

 あと病院の先生にちゃんと自分の状態をお話できるようになりました。

 ありがたい。マジで。本当にありがとう。


 どんな話をしたかは伏せますが、私のハイヤーセルフさんは「フワフワしたピンクのエネルギー体みたいな髪の長い男性、顔は目が髪で隠れてるけど米津玄師似」です。


 んで。

 また会いたいので、眠れないと動画再生して試すんです。

 でも一度目以降は全然会えませんでした。

 ていうか寝ちゃうんです。

 なんせ良く眠れる。

 そのまま数ヶ月過ぎた頃、会えました。久しぶりに。


 その日のハイヤーセルフさんはめっちゃフランクでした。


 ハイヤーセルフ催眠誘導って手順があって、呼吸を時間をかけて整えてリラックスして、イメージの階段を登りそこにドアがありくぐると云々〜と色々してやっと会える構造になってます。

 が、その日のハイヤーセルフさん、物凄く序盤から普通に居ました。

 最初の、

「階段を上がっていきます」

(降りていきますの場合もあるけどセラピストさんによる?)

の階段上がったら居ました。


 居った!


 私のハイヤーセルフさんあんまり声出さないんですけど、

「よっ!久しぶり!」

 的に手を振ってくれてます。どちゃくそ序盤なんですけど。


 ヒプノセラピーは続いていますが、ハイヤーセルフさんはなんというか好き勝手に過ごしてました。

 セラピストさん

「ドアを開けるとそこには草原が」

開けます。

 宇宙でした。

 ハイヤーセルフさんは気にせず宇宙に出ていき、私も着いていきます。

 ふへぇ……宇宙だ……

 綺麗というか「すげえ」みたいな事を思っていました。ハイヤーセルフさんは喋らないんですけど、

「ね?ね?すごいっしょ?」

みたいな感じです。

 その後意識は草原にすとんと降ります。


 セラピストさんの誘導は続いていて、それに従い歩いていきます。

 でも既に横におる。

 ハイヤーセルフさんはなんかはしゃぎながら、手を繋いだりなんか子供のようにイチャイチャしてくれるんですが、ここで思いました。


 これは浮気にならないんだろうか?


 考えて、「夫を呼び出しました」これは多分……なんでしょうね?本人は私の横で寝てるんですが、呼べば来てくれる?私が作り出してる?この辺の事がよく分かりません。


 ちなみに一度目にハイヤーセルフさんと会った時は、夫も家の猫達も昔飼ってたお魚も、皆いました。

 最終的に小さな家に入ってハイヤーセルフさんに会うのですが、家族皆は家の外で待っててくれて、家族と一緒に元来た道を戻りました。


 んで。

 夫を呼び出して手を繋ぎ、「よしこれで浮気対策は完璧だ」と思いました。夫本人が居れば大丈夫!

 そんな訳で、はしゃいでるハイヤーセルフさんと私と、夫(彼は穏やかな笑みを浮かべたまま、静かに着いてきてくれるだけです)と、皆で手を繋いで、本来ハイヤーセルフさんに会う場所につきました。


 その時の誘導が、「中に入ると美しい女性が居て、お話してくれる」みたいな感じだったんですよね。

 いつも寝ちゃうんで初めてそこまで聞いたんですけど。


 夫はその部屋には入らず、ハイヤーセルフさんと私で入る訳ですが、そこには確かに綺麗な女性……が居たんですけどどうも外見が思い出せません。何をお話してくれたのかも思い出せません。

 ただ、横でやりたい放題しているハイヤーセルフさんに、

「ちょっと、そこのあなた大人しくしててください!」

 と言ったのだけ覚えてます。


 そこで催眠からパッと覚めました。

 夫はちゃんと横で寝てます。

 ハイヤーセルフさんに会いに行った割りに何の助言も貰えませんでしたが、その時は精神にも割と安定していましたし、単に必要が無かったのかなと思います。


 いや正直めちゃくちゃ面白かったから、なるべく早くまた会いに行きたい。

 私のハイヤーセルフさんは、とても自由で天真爛漫な方なのです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る