第9話
「さらけ出した所でグループLIMEしない?」
「面白ろそうですね。学校での仁夜様がどうしている気になっていたので情報交換したいですね。勿論、マンションでの仁夜様については事細かくお知らせしますね。」
「うぅ~棗ちゃんと葵ちゃんが羨ましいよ! 私もお父さんにお願いして見ようかな?」
「そうよね。凄く羨ましいわね。」
「二人なら大歓迎だけど、ご両親が納得しないのでは無くて?」
「私も二人が一緒に住んでくれるのは、凄く嬉しいです。そのぅ・・二人は大切な友達なので・・」
「うん。うん。私もね、3人が凄く大好き!!」
「フフフ。今日出会ったばかりなのに、何でだろう美佐と同じくらい二人が大好きみたい。」
「3人となら仲良くやって行けそうね。」
「あっ! 棗ちゃん、今度妹も連れて来て良い? 棗ちゃんの一つ下何だけど、あの子も何て言うか仁夜くんの事好きなのよね。」
「あぁ~確かに仁夜くんと居るときはベッタリだもんね。」
「それは逢うのが楽しみですね。もう、こんな時間ね。仁夜様が待っているので今日は御開きにしましょう。」
「あぁ~楽しかったな。またやろうね、女子会。」
皆で片付けをして、リビングへと移動した。
「美里ちゃん、痒いところ無い?」
「大丈夫だよ、お兄ちゃん。」
リビングに戻ると、仁夜くんが美里ちゃんの髪をドライヤーで乾かしていた。どういうこと?
「仁夜様は何を?」
代表して気になっている事を棗ちゃんが聞いてくれた。
「女子会は終わったんだね。待っている間に美里ちゃんとジムで運動して、軽くシャワーを浴びたから乾かしていたんだよ。そうだ、琴音さんと美佐さんも夕飯食べて行くよね?」
『羨ましい!』
「うん。ご馳走になります。」
「私もご馳走になるわ。」
「了解! もう準備は出来ているから自由に座ってね。」
「そうだ! お姉ちゃん! お兄ちゃんの身体凄いんだよ! 何かね、こうバキバキしてるの!」
「美里ちゃん、普通だからね。」
「えぇ! そうかな? それじゃ、もう一回触らせてね。」
「今から夕飯だからまた今度ね。」
ピト
「仁夜様、後で私にも拝見させて下さいね。それと、今度から私も一緒に運動させて頂きますね。」
「棗お姉ちゃんも一緒にやるの! ヤッター!!」
「俺は朝と夜に運動しているから好きな時に参加してくれて良いからね。それと陸弥さんから聞いたけど、棗ちゃん天神高等学校受験するんでしょ? 勉強も見るから俺を頼ってね。」
「フフフ。それは勿論、大いに頼らせて頂きますね。」
「琴音ちゃん、このままだと置いて行かれちゃうね。」
「早急に動かないと不味そうですわね。」
「今日はすき焼きにして見ました。美里ちゃん、お腹一杯食べてね。」
テーブルには既にすき焼きがセットされており、脇には木箱に入った肉が大量に積み上げられていた。仁夜くんは溶き卵が入った器にバランス良く具材を入れて美里ちゃんに渡し、優しい笑顔で美里ちゃんを眺めていた。
「ううん♪ お兄ちゃん! 凄く美味しいよ!」
「それは良かった。沢山あるから一杯食べてね。」
「うん♪」
良いなぁ、こう言うの。凄く楽しい。
「そうだ! 琴音さん、美佐さん。俺今週学校休むのでそのつもりでいて下さい。」
「えっ!? 学校来ないの?」
「暫くは葵さんについていてあげたいですし、美里ちゃんの送り迎えもしてあげたいんです。それと、ここだけの話し、自分の店を出そうと思っているんです。」
「えっ!? 仁夜様が店を出すのですか?」
「ファミレスと喫茶店でバイトしてるんだけど、楽しくてさ、自分でメニューを考えてやってみたいなって思ってね。葵さんのお母さんが飲食店で働いていたって聞いてたので、元気になったら手伝って貰うのも良いかなって思ってる。まぁ、断られるかもだけど。天神高等学校の付近で考えているから学生も気軽にバイト出来るような環境も作りたいしね。もし、良ければ葵さんもバイトしてみても良いかなってね。お小遣いにもなるし、学校以外のコミュニティを持つと世界が広がるし、良い経験になると思うんだ。」
「仁夜様、確認なのですが資金はどうなさるおつもりなのですか? 仁夜様のお立場だと御実家を頼るのは難しいと思うのですが?」
「一人立ちしてから投資を初めてね。ちょっと、使いきれない程貯まっているんだ。だから、資金は全く問題無いよ。」
「失礼ですが如何程貯まっておられるのですか?」
「え~と、これくらい?」
「!??」
仁夜様が棗ちゃんに携帯を見せ、驚愕な表情を浮かべる棗ちゃん。
「流石は仁夜様ですわね。でも、その資金力を考えると店を一軒経営するだけだと全く減りませんね。」
「そうなんだよね。だから、店の他にバイトしてくれる学生が格安で住めるアパートと従業員用のアパートも併設する予定。そうすれば葵さんのように苦労している学生に機会を与えられると思うんだ。優秀な学生を支援するのも面白ろそうだ。」
「それだと儲けは出ませんよ?」
「大丈夫だよ。色々と計算してみたんだけど、従業員の給料は十分払えるし、俺は自分がしたい事が出来るからそれで良いしね。稼ぐのが目的なら他に色々あるからね。」
「仁夜くん、私の事やお母さんの事まで考えてくれてありがとう。私もお手伝いするね。」
「俺がやりたいだけだから気にしないでよ。」
葵ちゃんは涙を流してお礼を言っていた。自分がやりたいだけと言っているけど、絶対に葵ちゃんの為だよね。
「お父様に手伝って貰いましょうか?」
「いや、自分で土地を探してみたいですし、建物の設計もやってみたいんです。」
「でも、高校生の仁夜様だと契約を結ぶのは難しいですよ。やるなら、代理で誰かをつけて建築会社も入れた方が良いです。」
「確かにな。まぁ、そこは追々考えて見るよ。それより、琴音さんと美佐さんは送って行くから帰ろうか。余り遅くなると御家族が心配するからね。」
ついつい話しを聞いていたら良い時間になっていました。仁夜くんが送ってくれるようなのでこの機会は逃せませんね。
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